50話
左将軍は凌不疑を乗せた担架を引き上げるのに加わるふりをして、短剣で綱を切ろうとします。それに気づいた三皇子は左将軍を捕らえさせました。
凌不疑は無事に引き上げられ、医官たちは懸命に治療しようとします。ところが凌不疑は意識がないながらも治療を拒否しているようでした。
三皇子が程少商を呼びに行こうとすると、外から笛の音が聞こえてきます。それは程少商が吹く笛でした。
笛の音が聞こえたのか凌不疑は治療を受け入れます。凌不疑が一命を取り留めたと知った程少商は安堵したのか倒れてしまいました。目覚めた程少商は孤城の真相について調べることに。
程少商は袁慎に頼み、凌益暗殺後に錯乱し投獄された淳于氏に会いに行きます。程少商は、凌益が孤城を陥落させた証拠を淳于氏が握っているのではないかと考えたのです。
程少商は淳于氏が三才観に向かって祈っているのを見て、証拠がそこにあると推測するのでした。一方、凌不疑は朝堂で自分は霍無傷だと名乗り、孤城陥落当時の真相を語ります。
霍無傷は凌不疑のために杏の木に登って実を採ってやった時に衣を破ってしまった。凌不疑は衣を取り替えて自分が破ったことにすれば霍夫人も怒らないだろうと提案。また凌不疑は採った杏の実を霍将軍に渡しておけば、自分が母(霍君華)に怒られそうになった時もかばってもらえると言った。
杏の実を置くために霍無傷が霍将軍の部屋に行った時、霍将軍と凌益が入ってきて霍無傷は咄嗟に部屋の奥に隠れた。凌益は霍将軍の傷の手当てをするふりをして、背後から刺殺した。凌益と結託していた彭坤は敵を入城させて霍家を皆殺しにするよう命じたが、霍無傷と霍君華だけが運よく生き残った。凌不疑は衣を取り替えていたため、霍無傷と間違えられて殺されていた……。
都にたどり着いた時、霍無傷だと知られたら凌益に殺されると思い、凌不疑と名乗った。
凌不疑(霍無傷)は孤城陥落にかかわった者に復讐したかったが、凌益が次々と口封じしてしまったと言います。そのため自ら凌益に手を下すしか手段がなかったと説明するのでした。