55話
家廟で楼縭は突然短剣を取り出し程少商を襲います。実は楼縭が勧めた酪漿には毒が入っていたのですが、程少商が手をつけなかったために楼縭は凶行に出たのでした。
程少商は楼縭と揉み合いながら何昭君に神像を調べるように指示します。何昭君が苦しみながら神像に触ると密室への隠し扉が開きました。程少商は楼縭を突き飛ばして何昭君と密室に隠れます。
そこにはなんと袁慎が捕らえられていました。袁慎は度田令の任務中に油の買い占めを察知して太子に伝えようとしたところ、捕らえられたとのこと。
密室の外では楼縭が黒装束の女に刺されていました。楼縭は病死とされている両親も実はその女に殺されていたことを察しますが、息絶えます。
霍不疑の軍が驊県に入ると、街の人々がいきなり襲いかかってきて……。
一方、程少商は袁慎の鎖に掛けられた難解な錠を解き、袁慎と何昭君を連れて密室から出ようとしました。すると密室の床が開いて3人は地下室に落ちてしまいます。
床が閉まる直前、霍不疑が地下室に飛び込んできました。そこへ黒装束の女が入ってきます。程少商は黒装束の女が王延姫だと気づきました。川で入水自殺したと思われていた王延姫は前皇帝の残党に救われた後、楼犇の仇討ちを決意していたのでした。
霍不疑たちを襲った街の人々は前皇帝の残党だったとのこと。また王延姫は太子が訪ねる村への道中に油を撒いたと告げ、地下室にも火を放ちます。
その時、天井の扉が開いて霍不疑の侍衛たちが助けに来ました。縄梯子を何昭君、袁慎、程少商が登り切った後、王延姫が霍不疑が登るのを妨害している間に扉は閉まってしまいます。
扉の隙間から霍不疑が密室から離れるように叫びました。侍衛が程少商たちを連れ出した直後、密室は爆発。霍不疑が死んだと思った程少商は泣き叫びますが、なんと家廟の外から霍不疑が姿を現します。
王延姫が地下室に入って来た時に使った外に通じる抜け道から脱出したとのこと。程少商は霍不疑の胸に飛び込みます。そこへ楼垚が駆けつけて何昭君の無事を泣いて喜ぶのでした。
その後、霍不疑は太子を、程少商は油が隠された村の民を救いに行くことにします。
太子の行軍を前皇帝の腹心だった田朔が待ち構えていました。太子が絶体絶命という時、霍不疑が駆けつけるのでした。