【尚食(しょうしょく)~美味なる恋は紫禁城で】15話・16話・17話あらすじネタバレと感想。朱棣の崩御により宮中は悲しみに暮れていました。その一方で、ついに姚子衿の正体が明らかになります。その事実を知られてしまった姚子衿は命を狙われることになってしまいます。
15話あらすじネタバレ
姚子衿は、人気のないところで泣いている韓荘妃を見つけ、何があったのだろうかと心配している所に、皇太子妃の母 彭城伯夫人の姿を見かけます。
その直後に游一帆がやって来て、彭城伯夫人は厳しい人だから勝手に宮中をうろついていると厳罰に処されると言い、また、病床の陛下を見守りひとりで泣いている荘妃のことと、秘密だらけの女官(姚子衿のこと)のこともすべて記録に付けるから間違いは冒すなと忠告しました。
姚子衿は、休暇を頂いたので見学に来ただけと答え、さらに「以前どこかで会ったことが?」と尋ねましたが、游一帆は「あるわけない」と言います。
殷紫萍も急遽参加することになった蹴鞠は続いており、殷紫萍は思わぬ才能を発揮し皇太孫才人 呉妙賢の怒りを買ってしまったようです。
一方で、朱瞻基は足早に行雲草舎に戻りましたが姚子衿の姿が見えないため探しに行き、游一帆もまた何かを探している様子でした。
姚子衿は提灯に絵を書いていましたが、その近くの灯篭の側に簪を手にした游一帆の姿がありました。
游一帆は簪を見つめながら姚子衿のことを思い出していると、姚子衿の側に朱瞻基がやってきます。
2人が仲睦まじくしているのを見た游一帆は、諦めたような顔をすると簪を折りその場から立ち去りました。
朱瞻基は姚子衿に、「南巡のために近く都を出る、一緒に行こう」と誘いましたが、姚子衿は「ここで帰りを待ちます」と立ち去ります。
司膳司に戻ると、両方の頬が真っ赤に腫れた殷紫萍が膝を抱えていました。殷紫萍は、「手加減して勝ちを譲ったのに最後に私が球を入れたら負けず嫌いの呉妙賢に30回も頬をぶたれた」と言うのです。
殷紫萍は姚子衿の忠告に従い、反撃せずに堪えたようでしたがその怒りは収まりませんでした。
そんな中、視察のため都を出た朱瞻基は、途中で見つけた白いうさぎを姚子衿への贈り物として届けさせます。
永楽22年。
アルクタイの侵攻に対し朱棣は北征を考えていたようでしたが、軍馬や食料が足りないと反対した夏原吉に激怒し投獄したとの知らせを受けた朱瞻基は乾清宮に向かうと、そこには夏原吉の命だけは助けてほしいと懇願する朱高熾がいました。
朱瞻基は、朱棣が激怒していることから慎重にと陳蕪からも忠告されます。
朱高熾がどんなに頼み込んでも朱棣は夏家を全員捕えよと命じ、出ていけと怒鳴られてしまいました。
朱瞻基は、そんな朱棣に”夏原吉について調べていたこと”を伝えます。「夏原吉の屋敷には木綿の衣と素焼きの壺しかなかった。そもそも処刑は小事であり大事は祖父上の長寿です、こたびの北征は私が行きます。」
しかし朱棣は、万世に残る功績を築くのに100歳まで生きる必要があるのか?と問い、お前は戦に出るな北征には自分が行くと言ったのです。
「戦に勝ち 帰還したら共に狩りに行くぞ」
これが朱瞻基と朱棣が交わした最期の言葉となりました。
永楽22年4月。朱棣は数十万の兵を率いて北征に赴き、皇太子に監国を命じました。
同年6月、朱棣率いる明軍は逃亡したアルクタイを各地で捜索したが見つからず、糧秣不足により帰還を余儀なくされます。
朱瞻基と姚子衿が久しぶりの再会を楽しんでいる所に、陛下(朱棣)が崩御したとの知らせが入ります。
朱瞻基は、姚子衿に尚食局に戻って1歩も出るなと忠告し、朱棣の棺を迎えに行きました。
訃報が皇太子妃にも届けられると、朝廷と民に知れたら人心が乱れてしまうと心配し「皇太孫が戻ってくるまで外には漏らさないように」と命じます。
永楽22年8月。
皇太子は朱瞻基に棺を迎えさせたのち、崩御を公表しました。
朱瞻基は空を見上げながら、朱棣と交わした最期の言葉を思い出し約束が叶わなかったことを悲しんでいました。
そして、皇帝が崩御した際には御宮の妃賓が殉葬されることがしきたりとなっており、朱棣が崩御したことにより子を産んでいない妃賓は全て殉葬されることになります。
今回は16人の妃賓が殉葬されることになり、その中には荘妃も含まれていました。
皇太子妃は臣下に、殉葬された妃賓の家族を手厚く扱い、長く先帝に仕えた荘妃は丁寧に送り出すよう命じました。
姚子衿と殷紫萍は、荘妃を丁寧に扱うとの命により荘妃に旅立ち前の最期の食事を届けに行きます。
荘妃が食べたいと言っていた胡桃汁粉を作ったものの、荘妃は一口だけ口にして器を置いてしまいました。
母が作ってくれた思い出の味とは違う味だったようでした。
すると荘妃は突然跪き、「お願いもう一度だけ手を貸して」と姚子衿と殷紫萍に懇願してきたのです。
荘妃は、「殉葬の期限は今日の日没なの。最後に一度だけ母に会いたい。別れの言葉を告げたらすぐ戻るから外に出してほしい」と、何度も頭を下げ涙ながらに訴えました。
荘妃の必死な姿を見た姚子衿は、必ず日没までに戻ると言う荘妃の言葉を信じ外に出すと約束したのです。
16話あらすじネタバレ
荘妃から懇願された姚子衿は、必ず戻ると言う言葉を信じて手を貸しました。
しかし、日没近くになっても荘妃は戻らず、殷紫萍は「騙された」と思い、姚子衿を逃がして自分だけが責めを負う覚悟をします。
そして時間になり、宦官が荘妃を迎えにきましたが、門がかんぬきされていたため開きません。
体当たりして開けようとしたところで門が開き、そこには身支度を整えた荘妃の姿がありました。
荘妃は別れを告げると、ゆっくりと殉葬される場へと向かいます。
一方で、荘妃が望んだ胡桃汁粉の作り方が違ったことに気づいた姚子衿は、どうしても荘妃の思い出の母の味を届けたい一心で作り直すことにしました。
そんな中、胡善囲は今日1日姚子衿がどこにいたかを探るよう女官に命じます。
胡桃汁粉は荘妃の殉葬直前に届けられ、一口食した荘妃は「そうよ、これが幼い頃 母が作ってくれた胡桃汁粉の味よ」と笑顔を見せました。
荘妃の殉葬には、皇帝となった朱高熾や皇后 張氏、そして郭貴妃も立ち会いましたが荘妃が殉葬されたのを目の当たりにした郭貴妃は気分が悪くなり逃げ出してしまいます。
そこに孟紫澐がやってきて「お分かりになりましたか」と声をかけると、郭側妃は「殉葬されるのは子のない妃賓だけよ それにまだ陛下は健康よ」と激怒しました。
しかし、孟紫澐は「太祖の時は子を持つ妃賓も多く殉葬された あなたの命運を決めるのは誰ですか?」と、怯える郭側妃の弱みに付け込んできたのです。
その夜、胡善囲は荘妃に仕えていた女中を捕え、姚子衿が荘妃に手を貸して外に出たことや、どうやって出たのかを聞き出しました。
女中は耐えきれずに「荘妃は姚さんの玉佩で北安門を出ました」と証言し、玉佩の絵を書いたのです。
喪に服してから27日。
皇帝となった朱高熾は、「先帝の国策を次々と塗り替え逆行している。仁義だけでは天下は治められない」という朱瞻基の忠告も聞かず政治を進めていました。
朱高熾は、朱棣の寵愛を受けていた朱瞻基に嫉妬していたのか、「私のやり方に口を出すな」と激怒し朱瞻基を追い出したのです。
17話あらすじネタバレ
姚子衿は、連日の疲れで咳が止まらない新皇太子妃の胡善祥に、薬膳を届けました。そこへ胡善囲がやってきて、姚子衿が皇后だけが持つ玉佩(鳳凰佩)で荘妃の逃亡を助けたことを暴きました。
さらに、その鳳凰佩こそが朱瞻基の正妃であることを示すものだと知った胡善祥は明らかに動揺します。
この鳳凰佩は、先帝が自ら彫り仁孝皇后は肌身離さず持っていて、見せれば誰もが従ったものでした。そして仁孝皇后は自らが亡くなる前に「将来の皇太孫妃に渡して」と、玉佩を先帝に託したと言うことでした。
胡善祥は姚子衿を問い詰めると、胡善囲が「この者は先帝が定めた皇太子の正妃です」と言ったのです。
一方、行雲草舎では北安門の陳将軍が陳蕪を通し、朱瞻基に”玉佩”を献上しました。
姚子衿は、子供のころ彭城伯夫人と共に乾清宮にやってきて、朱棣からこの玉佩を受け取っていたのです。
生かしておけば災いとなると考えた胡善囲は、姚子衿に毒を飲ませて殺そうとしましたが、そこに朱瞻基がやってきて姚子衿は助けられ胡善囲は捕えられます。
しかし、姚子衿の頼みで胡善囲はお咎め無しになったのでした。
姚子衿は、そのことについて朱瞻基に話しました。
子供のころ、母と行った参拝で偶然 彭城伯夫人に出会い、以降夫人はたびたび孫家を訪れ姚子衿に厳しく教えたというのです。(姚子衿の本当の苗字は孫)
彭城伯夫人は張家の権勢を固めるため聡明な女児を探し、皇太孫妃になるために育て上げようとしていたのでした。それに姚子衿が選ばれたのです。
姚子衿は、朱瞻基が好む物事をすべて学ばされ出来なければ叩かれた、殿下に仕え殿下のために生きることが自分が生きる唯一の意味であること、さらに師匠(実母)が自分のせいで自害したことも話しました。
実は師匠こそが姚子衿の実母で、卑しい身分の母がいては姚子衿の邪魔になると考え自ら命を絶ったのです。
姚子衿が宮中に入った理由は、殿下との縁談で大切な人を失った。だからどうしても自分にとって代わった人(皇太孫妃)を見てみたいと思ったからだったのです。
それを聞いた朱瞻基は、そなたは何も悪くないと姚子衿を抱きしめ、今後誰にも傷つけさせない必ず守ると約束しました。
翌日、胡善囲が司饎司が姚子衿を欲しがってるから務めるようにと行ってきましたが、そもそも司饎司は薪や炭を管理するところ。
誰もがなぜ姚子衿が?と首をかしげました。その時、孟紫澐が尚食として戻ってきました。
「誰を移動させると?」
孟尚食は陛下の勅命で元の職務に復帰したのです。
孟尚食は、光禄寺卿・井泉に姚子衿を尚食局に残すことの許可を得て、胡善囲の目論見を阻止しました。
朱瞻基は膳を運んできた姚子衿に「何がしてやれるか?」と問いかけます。
姚子衿は恨みもないし悔いもないと伝えましたが、すでに10歳のころに皇太孫との結納が済んでいるため他に嫁ぐことはできないため出家すると言うのです。
すると朱瞻基は、「姚子衿でも孫でも構わない。そなたを離さない」と姚子衿を熱く見つめました。
姚子衿はその想いを避けるかのように、恨まないというのは嘘で殿下と皇宮を憎んでいると言い去っていきました。
姚子衿が朱瞻基の猫に餌を与えていると游一帆がやってきました。
游一帆は「荘妃の願いのため皇太子の手を借りて切り抜けるとは恐れ入った。策を立て皇太子の心をつかみ勝利を目前にすべて投げうった。そのやり方では皇太子は胡氏の元へ戻る」といいます。
そして、秘密を抱えた者同士助け合わないかと持ち掛け、姚子衿が断ると「敵はすぐ近くにいる 狙われるぞ」と忠告され、考えて返事をくれるよう言ったのです。
15~17話の感想
朱瞻基の唯一の理解者だった朱棣が崩御してしまい、仁義ばかりを優先する新皇帝の朱高熾に国が治められるのか不安が残ります。
朱高熾は、どちらかというと国を治めるタイプのようには思えないので、今後は朱瞻基が苦労するように思えます。
そして、ついに姚子衿の正体が明らかになりました。本来、朱瞻基の正妃となるはずで子供のころに結納も済ませていたとは……。ただ、結納を終えた以上、誰に嫁ぐこともできないとは理不尽すぎるしきたりです。
出家も許されず、かと言えば正妃になることもできない。朱瞻基は姚子衿を守ると断言しましたが、これではあまりにも姚子衿が不憫でなりません。
また、孟紫澐が郭側妃に近づいたのは孟尚食としての地位を取り戻すためであったことも分かりました。
ただでは転ばない、このままでは終われないという執念を見たようにも思えます。
そして游一帆が姚子衿に近づき始めましたが、彼の次なる目的は昇進して朱瞻基に近づくこと。
朱瞻基と游一帆は本来ならいとこ同士。朱瞻基に恨みがあるとは思えないので、次の段階に行くために近づくつもりなのか?それとも、自分がいずれ皇帝にのし上がるつもりなのか…。
游一帆が果たそうとしている目的の終着点がまだ見えません。