「尚食(しょうしょく)~美味なる恋は紫禁城で」36話・37話・38話ネタバレあらすじと感想。中秋の日には妃賓たちが皇帝に月餅を届けるのがしきたり……しかし、姚子衿は”しきたり”を無視して朱瞻基の怒りに触れる!? さらに皇后の病の悪化の原因として殷紫萍が捕えられてしまいます。
36話:姚子衿への罰
中秋の日には、妃賓たちが作った月餅を陛下に届けるのがしきたりとなっていましたが、姚子衿は月餅を届けませんでした。妃賓たちは、中秋の宴に向かう途中 池で何かをしている姚子衿を見つけます。
姚子衿は郭貴妃の殉葬に口を出し皇太后の怒りに触れたため位も定まっておらず、妃賓たちから距離を置かれていましたが、姚子衿が何をしているのか気になっていました。
そこに呉妙賢がやってきます。呉妙賢は、嫌味を言いながらも姚子衿が宴のあとに朱瞻基を誘っての飲むつもりだと言う”特別な製法で作った桂花酒”を、池に沈めているのを見ただけで去っていきました。
そうしているうちに中秋の宴が始まります。宴には、皇帝である朱瞻基と皇太后、皇后と妃賓たちが揃い膳を囲むなか妃賓たちが琵琶や琴、笛などを披露していました。
その時、朱瞻基が「皇宮の食材が不足しているのは本当か」と孟尚食に尋ねます。孟尚食は、宮中では質素が尊ばれているため食材を無駄にしないので食材が足らないことはないと答えました。
それを聞いて朱瞻基は、何者かが食材を横領しているのだと考え、紫禁城の食材の供給量を3分の1に減らしたのです。そこに殷紫萍が”小麦焼き”という食べ物を持ってきました。
孟尚食は”そんな粗末なものを”と下げるよう言いましたが、朱瞻基はすぐに手に取り食べ始めます。殷紫萍は小麦焼きを出した理由について、北征したときに朱瞻基が小麦を炒めて食べていたと聞き行軍に便利な食べ物をと考案したと話しました。
小麦焼きなら数日は日持ちするため、朱瞻基は”軍の食事”にまで気をまわした殷紫萍を褒め、その案を取り入れることにしたのです。さらに皇太后は、殷紫萍を尚食の代理にするよう孟尚食に指示しました。
次に朱瞻基は、皇太后から渡された饅頭のようなものに小さな文が入っているのを見つけます。直後に姚子衿が席を立ったため、文は姚子衿が忍ばせたものだと思い指定された場所に行きました。
しかし、そこで待っていたのは呉妙賢だったのです。呉妙賢は姚子衿が”特別な製法で作った桂花酒”を、あたかも自分で作ったように朱瞻基にふるまおうと考えたようでしたが中身は入っていませんでした。呉妙賢は姚子衿に騙されたと怒った拍子に池に落ちてしまいます。
一方、宴では姚子衿が皇太后に作ったという”なれ寿司の蓮の葉包み”と”桂花酒”を殷紫萍が運んできましたが、朱瞻基は趣に欠ける料理だと拒否し「務めがある」と席を立ってしまいました。
朱瞻基は姚子衿が月餅を届けなかったことにも怒っていたようでしたが、姚子衿は月餅ではなく”特別なもの”としてなれ寿司や桂花酒を用意していたようです。
宴が終わると、姚子衿は池に落ちて風邪をひいた呉妙賢の見舞いに行きました。そしてそのまま、明け方に神仙粥を出して欲しいという呉妙賢のわがままもあり添い寝していたのです。
朱瞻基は、呉妙賢が池に落ちたと聞き見舞いに行きましたが、姚子衿が添い寝しているのをみて「自分を怒らせる気でいる」とへそを曲げていました。
その頃、皇太后は孟尚食からの報告を受けてましたが、同席していた皇后の様子がおかしいことに気づきます。皇后は体調がすぐれないことを伝え坤寧宮に戻っていきました。
また、朱瞻基は游一帆の助言を受け姚子衿と距離を置き、妃賓との時間を儲けるようにします。ところが、どの妃賓も姚子衿の影響を受けていることに気づくと妃賓とも距離も置くようになってしまいました。
朱瞻基は郭貴妃の件で皇太后の怒りを買った姚子衿に冷たく当り反省させようとしていたものの、どこにいても姚子衿を思い出してしまうことに悩み、陳蕪の提案で姚子衿に100日間の禁足を命じることにしたのです。
37話:貴妃へ
朱瞻基は姚子衿に、永寧宮を与えましたが姚子衿は今の居所でいいと拒否しました。永寧宮は陛下の寵愛を受けた妃賓が済める場所で、荘妃も郭貴妃も住んでいたところ。
陳蕪も阿金も大切にしている証だと喜んでいましたが、姚子衿は「確かに荘妃も郭貴妃も住んだところで2人とも寵妃だったわ。でも2人の末路は?」と言ったのです。
その後、姚子衿は行雲草舎に行き自ら作った人形を使って朱瞻基の心を解きほぐしていきました。そして「尚食局にいる時”私も人である”と悟った。人ならば己の思いや考えを持つ。陛下に背いて怒りを買うことになっても私は己が好きだからやめろと言われても止められない」と伝えます。
すると朱瞻基も姚子衿が対等を願うなら自分も変わると言い「重責に耐えられるだろうか、苦労好きめ」と、姚子衿の手を握り抱き寄せたのです。
一方で、皇后の様子がさらにおかしくなっており、皇太后が世話役に聞いたところによると、皇后は毎晩ひとりで笑ったり泣いたりしているのに昼間聞いても本人は覚えていないとのことでした。皇太后は、いきなり錯乱したことには原因があるはずだと考えます。
翌朝、姚子衿は貴妃の位を承りその儀式が執り行われると同時に住まいも坤寧宮へと移りました。(貴妃は妃賓の中で一番上、皇后の次に高位になります。)賓妃たちが揃って挨拶に行ったところで、姚子衿は皇后の体調が思わしくないことを知りました。
そんな中、皇后の病の原因が薬膳と疑われ殷紫萍を含む6人が捕えられ、方典膳は姚子衿に助けて欲しいと頼みに来たのです。孟尚宮から貴妃を頼るように言われ、「鈴を外せるのは鈴をつけた者だけ」という伝言も受け取りました。
その伝言で姚子衿は皇太后のところに向かい、かつて先帝に八珍糕を出した時に大根の汁を用いて災いを防いだことで薬材に通じていると広まってしまったものの、今回はあまりにも出来過ぎた話ではないかと伝えたのです。
そこに孟尚宮がやってきたことから、姚子衿は一旦姿を隠しました。孟尚宮は”証人”としてひとりの掌膳を連れてきました。掌膳は、「孫貴妃が殷紫萍と組んで皇后を害した、この目で見た」と証言したのです。
皇太后はすぐに掌膳を捕えさせ、殷紫萍と共に拷問し真実を明らかにするよう命じました。さらに姚子衿は孟尚宮が尚食局に目が届いていないのを理由に、尚食局の内部に原因があると指摘し調べるよう忠告したのです。
38話:声なき妃
待医により、皇后の病の原因が肉豆蔲粥にあると診断があり調理した殷紫萍が捕えられてしまいました。そこで姚子衿は、病の元になったと指摘された食材を取り寄せました。孟尚宮はこの件に関わっているだろうとする蘇月華を呼び出して叱りつけます。
すると蘇月華は、すべては私を捨てた母(孟尚宮)のせいで真似ただけだと強く反発しました。さらに、余計なことをしたら自分たちの関係を暴露する、何もかも孟尚宮に指示されたことだと言うと脅したのです。
朱瞻基が皇后の様子を見に行くと、皇后は人形を入れたゆりかごを揺らしていました。その様子を見た朱瞻基はすぐに立ち去りましたが、「陛下は去られました」と世話役の報告を受けると皇后は、イラついた様子で揺りかごを倒したのです。
そこに蘇月華がやってきてこう言いました。
❞私におっしゃったことをお忘れに?孫氏(姚子衿)は皇后さまと大切なお方を引き裂きました。その方を大切に思うあまり皇后さまは錯乱なさったのです。災いの源は孫氏です。皇后さまは聡明ですが優し過ぎます。皇太后は同情し信じておられます。錯乱は全て薬膳のせいだと。証などなくとも噂はいずれ真実になります。そもそも貴妃様が皇太后を怒らせたのは皇后さまのせいではありません。大事な時です、情に流されないでくださいね。❞
そう言って坤寧宮から去っていきました。
そんななか、姚子衿は孟尚宮を呼び今回の件について話をしました。肉豆蔲を見せながら「肉豆蔲は脾胃の衰弱や腹の痛みを治すけど幻覚を見せるから薬や薬膳に使う時は注意が必要。でもその作用は皮にしかないし粥には実をいれるから毒性は少ないし司薬司が量を管理している。ではなぜ皇后は錯乱したの?」
姚子衿は、皇后が錯乱しているのは皇太后が見たから太医院は反論できず女医たちも毒性を調べるのも慎重になるし、みんなが口をつぐむから殷紫萍の罪になったのだと指摘したのです。
そして、姚子衿自ら作用を確かめてみるからその結果を皇太后に伝えて欲しいと孟尚宮に話しました。当然のことで、貴妃の体に万が一のことがあっては大変だと止めましたが、姚子衿は人名に関わるなら引けないと言うのです。そして、これは殷紫萍のためではなく世に正義を問うためだと聞き入れませんでした。
そこに、殷紫萍が乾清宮で朱瞻基の尋問を受けると報告が入り、殷紫萍ともうひとりの女官は刑罰を受けていました。
乾清宮には皇后も呼び出されていましたが、朱瞻基は病が直ってないので戻りたいという皇后を無視し、殷紫萍たちが刑罰を受けている様を見せ「あの2人はもうすぐ死ぬが何も感じぬのか」と聞きます。
そこに姚子衿がやって来て、刑の執行人を突き離し「命を撤回して刑を止めてください」と必死で訴え、その矛先は皇后にも向けられました。さらに朱瞻基が残り5人にも同じ刑を与えよと命じると皇后が「尚食局は関係ありません、私の過ちです」と跪いたのです。
皇后は、胡善圍の死で体調を悪くしていたもののその原因が分からず、薬膳を疑って尚食局を巻き込んだ。どうかしていたと訴えました。今後は尚食局を疑うことはないと誓わせたうえで、殷紫萍に「殷司膳には苦労を掛けた。」と伝えました。
実は、これは真実を暴くために朱瞻基が仕組んだことで、殷紫萍たちが受けていた杖は「豆腐を崩さないくらい軽く打ったもの」だったのです。
姚子衿は、真剣に心配していたところでプツリと緊張の糸が切れたのか、涙と一緒に「みんなで私を騙してたのね」という言葉が出てきました。そして殷紫萍を突き放して朱瞻基を睨み、そこ場を去ってしまったのです。
朱瞻基は、姚子衿に「過ちを自覚せよ」とのことで永寧宮での禁足を命じました。これは、姚子衿が今回の件で朱瞻基を頼らなかったことが理由だったようです。
その夜、姚子衿はかつて幽閉されていた時の夢を見て驚いたように目を覚ましました。そして阿金を呼ぼうとしましたが声が出ません。何度も声を出そうとしましたが全く出なくなっていたのです。
そしてその日から、姚子衿は声が出ないことを誰にも言わないまま一言も話さなくなりました。
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