サイロ17号
セーフガードの正体
ジミーは、父親たちがセーフガード処置について話していたことをジュリエットに伝えます。
「セーフガード処置は人を殺せるらしい。でもあの朝、阻止する方法が判明した。だからその方法がわかれば君のサイロの住民を救えるかもしれない」
ジミーは、子供のころのことを必死で思い出そうとしましたがなかなか思い出せません。ただ、両親が人々の命を救ったことは覚えていたのです。
「出て行った人たちは生きていた。最初はだれも死ななかったんだ。」
それがあればサイロは救えるものの、何を探すべきなのかまでは思い出せなかったのです。「本気で探すのなら思い出さないと」というジュリエットの言葉に、ジミーは冷静になって考え始めました。
「隠し部屋には父さんと母さんではなくソロが連れて行ってくれた。その数日後に爆発音や銃声が聞こえ、保安官が父さんだけを連れて戻ってきたんだ。すると父さんが、外に出ても安全だって言ったんだ。彼らが安全な状態にしたと。でも保安官が…真実を要求したから父さんが答えたんだ。」
ジミーがそこまで話したところで急に口を押えました。思い出したのです。
「パイプだ!」
セーフガードとはパイプのことでした。
サイロ18号へ
ジミーはこれまで見たことない慌て方で「なにか」を探しながらセーフガード処置についてジュリエットに話します。
「フタをしようとしたけど、成功するとは限らなかった。1万人以上殺せる量の毒の放出を阻止するためだ!」
ジュリエットも驚き、サイロの地図を確認します。「パイプは外から伸びてた」
地図で確認すると、14階に何かがあったのです。14階はジミーのお母さんが働いていたところで、2人はすぐに14階に急ぎます。ところが、向かっている途中で爆破音のような大きな音が聞こえました。
ジミーは「すぐに行った方がいい」とジュリエットと引き換えします。隠し部屋に戻りスーツを着ようとしましたが穴だらけで使い物になりません。オードリーはホープのせいで穴が開いたと言い、ホープはそれを否定し口喧嘩になってしまいます。
ジュリエットは、ホープが親を殺したと思い込んで攻撃するのは違うとオードリーに言い、怒りをぶつけるならサイロを造って私たちを入れた人物にぶつけろと叫びます。
みんなただ生き延びたいだけで、それを果たすには同じ状況に居る人を信用するしかないと言い聞かせました。
そしていよいよジュリエットがサイロ18号に帰る支度をはじめます。ジミーやホープから「帰ってくる?」と聞かれますが、戻れる保証はなく「努力はする」と返すのが精いっぱいでした。
結末と、過去か現在か未来の物語
ジュリエットがサイロ18号へ
サイロ18号での暴動は過激化していました。外に出るというケネディ率いる住民側と、止めようとするノックスたちが大暴れしていたのです。
たちは、バーナードを引きずりだすため強行突破しようとしたところで、スクリーンにスーツを着た人物が映ります。カフェテラスにいた全員がスクリーンに目を向け、ジュリエットだと確信したところで歓喜の声を上げます。
「ジュリエットは生きていた!」
それにバーナードも反応します。ジュリエットは、「Not safe do not come out(安全じゃない 外には出るな)」と書いた布を人々に見せました。
そして、サイロの入り口をこじ開けようとしたところで外扉が開きます。内扉が開くと、そこには銃を向けスーツを着たバーナードが立っていたのです。
バーナードは一瞬でいいから自由を味わうために外に出ようとしていたようでした。「君のせいでみんなが外に出たがっている。彼らを救おうなんて無駄な労力だ。サイロの運命は君にも私にも変えられない」というバーナードにジュリエットは「毒を放出できるから?」と言いながら、少しずつ近づいていきます。
バーナードはジュリエットが知っていることに驚きます。「知っているのか?」
誰がなぜやるのかジュリエットは知りませんでしたが、バーナードは知っていました。でも、バーナードにとってその理由はいまさらどうでもいいこと。
すべてを犠牲にしてきた自分の人生は無意味だったことに絶望しているようでした。バーナードがセーフガードの処置についても話します。一見問題のないような言葉に聞こえるが、彼らはいつでも好きな時に私たちを殺せるのだと。
ジュリエットが、それを防げるかもしれないと伝えバーナードの銃をゆっくり下に向けました。
「どういう意味だ?」
バーナードがそういった直後、扉の内側から炎が噴き出し、ジュリエットは吹き飛ばされてしまったのです。
過去か現在か未来
とあるレストランに向かった男性は入り口で放射能検査をされ「まだそんなことしてるのか?」と不満を漏らしていました。待ち合わせしていたのはヘレンというワシントン・ポスト紙の女性記者で、男性は1年目の下院議員です。
男性はデートと思っていましたが、ヘレンは取材のつもりだったよう。気になるのは、この時代にデートという言葉を使うのは95歳以上の高齢者だけになっていること。彼らの時代にはデートという言葉は死語となっているようです。
ヘレンは男性に「あの時はなにしてた?」と尋ねます。男性は「開会中だった、身近で影響受けた人いる?」と聞くとヘレンは「汚い爆弾の?いいえ、いないわ」と答えます。
男性の身近にも影響を受けた人はいないようですが「イラン嫌いの叔父は騒いでた」と話しました。2人はお互いに距離を取るような感じでしたが、ヘレンが男性に切り込みます。
「要点を言うわね。あなたを支えてる人々は国民で、選挙資金を出してる連中じゃない。イランに報復するのか知る権利がある。放射能兵器による攻撃が本当にあったのかを。あなたはどう思う?」と聞くと、男性は少し笑顔を見せるだけ。
男性は席を立ち、ヘレンに「あげる」と言って未開封のPETSを渡して帰っていきました。
考察と感想
サイロの秘密が出そうで出ませんでした。それでもずいぶん分かったこともあります。セーフガード処置と言うのは毒が放出されることで、最後の「放射能兵器」と関係があることは間違いないでしょう。
最後のシーンが過去なのか未来なのか現在なのかは不明ですが、女性にPETSを渡したということは、この時代ではそれなりに高価なものとか?。ただ、アヒルのPETSだったので、もしかしたらシムズが持っていたペッツと同じもの!?
そうであれば、最後のシーンは過去という確率が高いような気もしますが……。そうとはいえ、同じ時代の別の場所という考えも捨てがたい!ので、今後ペッツは時代を解くキーワードになりそうです。
また、なぜメドウズとルーカスは見習いをやめたのか。前回、ルーカスはトンネルを見つけましたが、その時に何があったのかは不明のまま。バーナードに何を話したのかも……。ただ、別のシーンで「バーナードが持っていたキーは、点灯していないのが安全だと思っていたけれど、実際は点灯してないのは終わりを意味する」と言ってました。
実際に、バーナードのキーは点灯してなかったので「危険」ということ。バーナードはそれに絶望したのかもしれませんね。ルーカスもメドウズも、見習いでいるリスクが高いと思ったのかなんなのか。見習いでいることのデメリットがあるのかがとても気になるところです。
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