20話 雲夢澤
長珩との再会
東方青蒼たちは気晴らしのために花街に行くことに。そこには名高い謝惋卿という芸妓がいて招き状がないと見られないと言われます。一行は招き状の代わりに大金を積んで会場に入りました。
小蘭花は会場の中で人間に転生した長珩を見かけます。また、小蘭花は謝惋卿の首の後ろに業火の傷痕があるのを見つけ、謝惋卿は赤地女子の転生した姿だと気づくのでした。
その後、小蘭花は会場の人々の話から長珩が転生したのは蕭家の二男の蕭潤という放蕩者だと知ります。
謝惋卿が舞った後、客たちが贈り物をしました。蕭潤はなんと下賜品の紅珊瑚を贈り、謝惋卿の”今宵のお客様”に選ばれます。
小蘭花は東方青蒼にもらった腕輪をなくしたふりをして東方青蒼の気を引き、蕭潤が長珩の転生した姿だと気づかれないようにしました。東方青蒼は小蘭花の態度を怪しいと思うのでした。
謝惋卿の部屋に行った蕭潤は自分たちの父は同期の役人であり、自分たちが生まれる前に先帝が婚姻を決めていたと話しました。謝惋卿は父は派閥争いに敗れ、自分は妓女になったので婚姻の話は二度としないように言います。
それでも蕭潤は贈った紅珊瑚は求婚の意味だと言い、また日を改めると言って帰って行きました。蕭潤が帰った後、謝惋卿は侍女に紅珊瑚を蕭家に返すように指示します。
蕭潤が妓楼を出ようとすると従者の曲水が迎えに来ました。実は曲水は丹音が転生した姿でした。曲水は蕭潤に、お父上が紅珊瑚の件で激怒していると伝えました。
屋敷に帰った蕭潤と曲水は棒打ちの刑を受けます。その後、曲水は蕭潤に謝惋卿には惚れていないのでは?と尋ねました。蕭潤は恋心はないが君子として支えたいと説明します。
元宵節
妓楼からの帰り、結黎は觴闕を誘って先に行き、わざと東方青蒼と小蘭花を2人きりにしました。
東方青蒼は小蘭花の先ほどの態度について、私をだまそうとしているのかと詰問します。小蘭花はもしあなたが水雲天を攻めてきたら私は敵だと答えました。
屋敷に帰った小蘭花は命格詩に詠まれている元宵節に謝惋卿が巡り会う運命の相手”蕭郎”は蕭潤のことだと気づきます。
息山で療養中の容昊は雲夢澤ではもうすぐ謝惋卿が運命の相手と巡り会う日になると知り、蝶衣が止めるのも聞かずに雲夢澤に向いました。
元宵節の夜、結黎は觴闕を夜市見物に誘い、また東方青蒼と小蘭花を2人きりにします。東方青蒼と小蘭花が夜市を歩いていると、花売りが恋人の髪に挿すとずっと一緒にいられるという花を勧めてきました。
小蘭花は断りますが、東方青蒼は花を買って小蘭花の髪に挿します。小蘭花は東方青蒼にここへ来たのは気晴らしではなく何か他の目的があって私をだましているのではないかと尋ねました。
東方青蒼はこれからは決してお前をだまさないと誓う、だから私のこともだますなと言います。その後、東方青蒼が夜店の鞠を見て幼い頃に想いを馳せている隙に小蘭花はこっそりそばを離れるのでした。
一方、賭場では蕭潤が負け続けて賭ける銀子がなくなり、とうとう霊玉のついた帯飾りも賭けてしまいます。それでも負けてしまう蕭潤。その後、蕭潤は胴元の手に渡った霊玉を奪って曲水と賭場から逃げるのでした。
その頃、謝惋卿は自分でもわからない”何か”を待っていました。その時、笛の音が聞こえてきて、謝惋卿は自分が待っていたものはこれだと直感します。その笛を吹いていたのは容昊で……。
感想
東方青蒼の父殺しの真相がわかり、巽風とも和解できてよかったです。また海市の創設は最初から月族の力を衰えさせるためだったのですね。容昊恐ろしいですね。
それにしても水雲天では品行方正だった長珩が放蕩者の蕭潤に転生してしまうとは……ギャップにちょっと笑ってしまいます。従者に転生した丹音も大変ですね。