推定無罪(Apple TV+)ネタバレ解説。本作は、スコット・トゥロー著書のベストセラー同名小説をApple TV+がドラマ化した法定サスペンスドラマです。1990年にはハリソン・フォード主演で映画化されており、Apple TV+版ではジェイク・ギレンホールが主演を務めました。「推定無罪」のあらすじや見どころ、配信情報まで詳しくご紹介していきます。
あらすじ
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ラスティ・サビッチ(ジェイク・ギレンホール)は、シカゴで働く検察局の主席検事補。妻バーバラ(ルース・ネッガ)と2人の子供と豪邸に暮らし、幸せな生活を送っていました。
主席検事補ということもあり将来を有望視されるラスティでしたが、同僚のキャロリン(レナーテ・レインスヴェ)が謎の死を遂げたことで事態は一変します。ラスティは、キャロリン殺害の第一容疑者として逮捕されてしまったのです。
これには、ラスティの知られざる私生活が関係していました。実は、ラスティはキャロリンと不倫関係にあったうえ、キャロリンへの想いを断ち切れずに1日に30回もメールを送るなど、ストーカーまがいなことをしていたのでした。
こうした執拗なキャロリンへの執着心が決め手となり、ラスティはキャロリン殺害の容疑をかけられます。さらに、司法解剖でキャロリンの妊娠が発覚し、DNA検査の結果はラスティの子だと判明しました。
とはいえ、今のところラスティのキャロリン殺害を示す決定的な証拠は出ていません。しかも遺体発見時のキャロリンの格好は手足を後ろに縛られており、これはかつてラスティのキャロリンが共に担当した殺害事件の被害者と同じ格好という不審点も残されたままでした。
それでも地方検事選を間近に控えた同僚は白星をあげたいがためにキャロリンの事件を利用し、ラスティを犯人として事件解決を急ぎます。こうして次々とキャロリン殺害の状況証拠が積み上がっていく中、ラスティは上司であるレイモンド(ビル・キャンプ)を頼り、自身の弁護人として法廷に立つことを望みました。
果たしてラスティは本当に無実なのか、キャロリンは一体誰に殺害されたのでしょうか……!?
検察官を殺害したのは同僚?原作や映画との違い
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シカゴで働く検察官キャロリンが謎の死を遂げ、現状証拠だけで殺害容疑をかけられてしまった同僚の主席検事補ラスティ。ラスティはキャロリンとの不倫関係や妊娠、30回ものメールを送ったことなどが決め手となり逮捕に至ったものの、ラスティのキャロリン殺害を示す証拠は出てきません。
Apple TV+の「推定無罪」は、スコット・トゥロー著書の同名小説を原作とする全8話の法廷サスペンスドラマです。1990年にはハリソン・フォード主演で映画化もされ、1992年にテレビミニシリーズ「立証責任」、2011年にテレビ映画の続編「Innocent」が続きました。
原作小説の「推定無罪」は上下巻となっており、60歳を迎えたラスティがまたも殺人罪に問われる続編「無罪 INNOCENT」も出版されています。「無罪 INNOCENT」では、最高裁判事となったラスティが妻バーバラ殺害の容疑で逮捕され、「推定無罪」と同じくトミーに起訴されます。
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映画版の「推定無罪」は、ラスティ役をハリソン・フォードが、バーバラ役をボニー・べデリアが演じました。興行収入は世界で2億2100万ドルに上り、1990年代では8番目に興行収入の高い映画となりました。
「推定無罪」で最も気になるポイントは、誰がキャロリンを殺害したのかということ。これは、原作小説と映画版では明らかになっており、いずれも同一人物の犯行でした。
キャロリンを殺害したのは、ラスティの妻バーバラ。キャロリンに対する強烈な嫉妬心から犯行に至るが、真相はラスティしか知らない。
結局、ラスティは証拠不十分となり、キャロリン殺害の容疑は晴れました。しかしその後、真犯人から直接キャロリン殺害を自白されたラスティは、家族を思って真相を闇に葬ることを決意します。
これが原作小説と映画版の結末ですが、Apple TV+版がどのような結末を迎えるかについては、まだ配信されていないためわかりません。とはいえ、映画版が127分とコンパクトに収めたのに対し、Apple TV+版は全8話の8時間近くになるため、より細かい描写が期待できます。
実際、すでにApple TV+版と原作小説、映画版には違いが出ています。それは、ラスティの妻バーバラの出演時間の長さです。
原作小説のバーバラはそこまで存在感がなく、映画版では無実を証明しようと奮闘するラスティの苦悩に焦点が当てられていました。ところが、Apple TV+版では夫ラスティの不倫がバーバラと家族に及ぼす影響や、魅力的なバーテンダー(サルナス・J・ジャクソン)への恋心など、バーバラの苦悩を垣間見ることができます。
ラスティ演じるジェイク・ギレンホール インタビュー
役を引き受ける基準とラスティというキャラクターについて
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米誌The Hollywood Reporterのインタビューにて、ラスティを演じたジェイク・ギレンホールが「推定無罪」について語りました。そこでギレンホールは、自身が演じる役を引き受ける基準を明かしています。
それは、自分が”ビビる”ような、自分にできるだろうかと思うことに挑戦しているとのこと。実際、2024年の映画「ロードハウス/孤独の街」では割れたガラスの束に手を押し付けるシーンがあり、ギレンホールは黄色ブドウ球菌に感染するリスクを知りながらも撮影に臨みました。
ギレンホールはこうした極端なチャレンジ精神がいつか裏目に出ることも覚悟しているようで、「自分がビビるようなことに挑戦することで、まだ自分について知らないことを自問自答できる」と説明しています。
製作総指揮兼脚本を担当したデビッド・E・ケリーによれば、「ラスティは共感と軽蔑の両方を呼ぶ、深い欠陥のある矛盾したキャラクターだ。」とのことで、それゆえにギレンホールには柔軟な演技を求めました。
ギレンホールはラスティの問題をもう少し率直に表現しており、「ラスティには全てのシーンで”最低だ”と言うべきだ。そして彼は”ごめん”って言うんだ。」と語りました。
ギレンホールのお手本は姉、探究心は両親譲り
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©︎Jake Gyllenhaal ©︎Maggie Gyllenhaal
ギレンホールには俳優兼監督の姉マギーがおり、多大な影響を受けた姉をお手本にしていると明かしました。マギーは、「DEUCE/ポルノストリート in NY」で製作と主演を務め、俳優として2008年の映画「ダークナイト」やジェフ・ブリッジス主演作「クレイジー・ハート」などに出演しています。
近年は監督業にも進出し、古典映画「フランケンシュタインの花嫁」のリメイク作「The Bride(原題)」で監督を務めました。この作品にはギレンホールもキャストとして参加しており、ギレンホールは未知の世界に挑戦し続ける姉マギーのことを称賛しています。
ギレンホールにとって姉は常にお手本であり、「姉はできる人で、僕が必然的に追い求めているものをお手本として見せてくれる。姉が一歩踏み出して何かをすると、”わお、すごい。よし、僕もやってみよう”と思うんだ。」と姉に絶大な信頼を寄せます。
また、ギレンホールは自身のの探究心は両親譲りだと考えているよう。ギレンホールの父スティーヴンは1990年のドラマ「ツイン・ピークス」や2008年のドラマ「メンタリスト」を手掛けた監督で、母ナオミ・フォナーは2013年の映画「少女が大人に変わる夏」の監督を担当した脚本家兼監督です。
そんなギレンホールの次なる挑戦は、名優デンゼル・ワシントンと共演するシェイクスピアの戯曲「オセロ」。少しのディスレクシア(読字障がい)があるギレンホールにとっては、別の言語を学ぶこと自体が新たな挑戦であり、その挑戦を楽しんでいるようです。
ジェイク・ギレンホール主演のApple TV+「推定無罪」は、現在2話まで配信されており、毎週水曜日(7月24日まで)に新エピソードが配信されます。
本ページの情報は2024年6月時点のものです。最新の配信状況は公式ページまたは各動画配信サービスにてご確認ください。