【ザ・ボーイズ】は、スーパーヒーローに恋人を殺された青年が、仲間と共にヒーローと腐敗した組織に立ち向かうDCコミックス原作のドラマ。シーズン3では新メンバーにジェンセン・アクレスが加わることでも注目されています。
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Production
製作:2019年 アメリカ
原題:The Boys
監督:エリック・クリプキ
キャスト:ジャック・クエイド、カール・アーバン、アントニースター、エリン・モリアーティ、ドミニク・マケリゴット、ジェシー・T・アッシャー、ラズ・アロンソ、チェイス・クロフォード
あらすじ
家電量販店で働いているヒューイ(ジャック・クエイド)は、彼女のロビン(ジェス・サルゲイロ)とデートしていました。
するとそこに、何かが猛スピードで突っ込できて、彼女は木っ端微塵にされてしまいます。
これは、スーパーヒーローのAトレイン(ジェシー・T・アッシャー)が、高速で駆け抜けたことが原因でした。
為す術なく泣き寝入りかと思われたところに、FBIを名乗るウィリアム・ブッチャー(カール・アーバン)が現れます。
ブッチャーは、妻がホームランダーにレイプされた後に殺された恨みを持っていました。
「ヒーローが原因で毎年数百人が死亡するが、現実はほとんどが闇に葬られている。」
ブッチャーは、ヒーローとそのプロモーション会社である”ヴォート社”の闇を世間に公表しようと協力を求めてきました。
ヒューイは、ロビンを失ったことへの怒りと復讐からブッチャーの提案を受け入れます。
そしてブッチャーは、かつての仲間であったフレンチー(トマー・カポン)とマザーズミルク(ラズ・アロンソ)を加え ❞ザ・ボーイズ❞ を結成したのです。
ザ・ボーイズのメンバー
ウィリアム・ブッチャー
妻をレイプした後に口封じのために殺害したホームランダーに復讐るためザ・ボーイズを結成しました。
言葉遣いが悪く粗暴な性格のイギリス人男性で、ザ・ボーイズのリーダー。
ヒューイ・キャンベル
優しく気弱な性格の青年。
かつてはヒーローに憧れていましたが恋人が殺害され、ブッチャーとの出会いからヴォート社とヒーローを倒すために行動します。
フレンチー
ブッチャーのかつての仲間。
ちょっとイカレたところがありますが、優しく人情に熱い面があるフランス人男性。
マザーズミルク
フレンチーと同様にブッチャーのかつての仲間である黒人男性。
少年院の刑務官をしていましたがブッチャーに誘われ、ボーイズに合流します。
妻と娘がいます。
キミコ
コンパウンドVを投与されたことから、身体能力と回復能力が高くなった日本人女性。
口をきくことができません。
セブン(能力)
ホームランダー
セブンのリーダー格でありヒーローの中でもトップレベルの強さを誇るヒーロー。
弾丸をも弾き空を飛べる体、数km離れた音をも聴き取れる聴覚能力、亜鉛を除く全ての物体の透視、目から強力なビームを出せる能力があります。
クイーン・メイヴ
両性愛者の女性。
ホームランダー同様に飛行能力と、銃弾や刃物を弾く体と怪力、高い身体能力を持っています。
ディープ
魚や水場に生息する生き物と会話をすることができる能力。
自身の体にエラがあるため、水中や海中も自由に泳ぐことができます。
Aトレイン
ロビンを殺した張本人。
世界最速のスピードを誇るヒーローですが、世界最速の座を維持するためある薬物を使用しています。
ブラックノワール
全身黒ずくめのヒーロー。
ほとんど喋ることはありませんが、任務に忠実に動くことからホームランダーからは一定の信頼を置かれています。
トランスルーセント
透明化できる能力を持つ男性。
後にブッチャーたちの捕えられ、ヒューイに爆破されて死亡。
スターライト(アニー)
電気を操り、手から光弾を出す能力があります。
セブンの一員になるのが夢でしたが、思っていた”ヒーロー”と違うことに苦悩します。
ネタバレと結末
コンパウンドVの秘密
ロビンが殺害された日、Aトレインが”コンパウンドV”を求めて恋人の家に向かっていたことがわかりました。
ザ・ボーイズは、コンパウンドVの入手にあたって調べを進め驚愕の事実に辿り着きました。
実は、ヴォート社はコンパウンドVを胎児に投与し、人体実験を繰り返していたのです。
スーパーヒーローを生み出す薬品で、長期に渡り使用すると体に異変が起きるステロイド剤。
このことから、全てのヒーローの特殊能力は生まれ持ったものではなく、人工的に作られたものであることは発覚します。
ベッカは生きていた
8年前、ブッチャーの妻ベッカはホームランダーにレイプされ、口封じのために殺されたものと考えられてきました。
ヴォート社や自身のことを嗅ぎ回っているのがブッチャーだと知ったホームランダーは、彼の妻がヴォート社のマーケティング部にいたことを思い出します。
一方で、ホームランダーの唯一の弱点が、彼と特別な関係を持つヴォート社副社長のマデリンであると推測したブッチャーは、マデリンの家に忍び込んで彼女を拘束しました。
そこにホームランダーが現れ、ブッチャーはマデリンを使って彼を脅します。
しかし、ホームランダーは、ベッカと自分との間に子どもがいたこと、ベッカが秘密保持契約をしてヴォート社の保護下で生きていることを聞き、激昂したホームランダーはマデリンを殺害してしまいました。
ブッチャーは、ホームランダーを巻き込んで自爆を図ろうとしましたが失敗に終わります。
目を覚ましたブッチャーの前にいたのは、ベッカ、ホームランダー、そしてベッカとホームランダーの間に出来た息子でした。
解説
【ザ・ボーイズ】は、スーパヒーローにも一般の人々と同じような葛藤や悩みがある、不祥事があればSNSですぐ拡散、そのヒーローたちを倒そうとする主人公側、などこれまでのスーパヒーローの作品とはどこか違った作風となっています。
通常、ヒーローたる者は人々や世界を守るイメージが強いものですが、本作はそういったよくあるヒーローものではありません。
セブンは人々からもてはやされているため「何をしても許される」と勝手に思い込んでいる反面、ブッチャーのようにセブンに反発する者も少なくないのです。
メンバーはホームランダーを恐れて意見は言えず、彼の一言で左右されることもある一方で、マデリンは金儲けにホームランダーを利用するなど、闇というより汚れきった組織とも言えるでしょう。
また、ブッチャーも目的を果たすためには手段を選ばない非道な一面があるため、ヒューイとスターライト(アニー)が人らしく感じられます。
【ザ・ボーイズ】は、最終話までテンポが落ちることなく一話一話が衝撃の連続です。
原作との違い
【ザ・ボーイズ】は、DCコミック原作のスーパーヒーロードラマで、原作とは異なる部分があります。
原作:ヒューイがロビンを失ったのもブッチャーと出会ったのもスコットランドで、後にニューヨークにやってきました。
原作:ザ・ボーイズは政府から依頼を受けてセブンを調査していた。彼らもまたコンパウンドVを使用して能力を強化している。
原作:ディープは黒人男性でAトレインは白人男性
ほかにも原作と違う点が多々ありますが、ドラマはドラマでクセになる面白さがあるので一度ご覧ください。