【グッド・プレイス】ファイナルシーズンの見どころ・ネタバレと感想。シーズン3では人間界が意図しない影響によっていいポイントが取得できにくくなっているということを判事に理解してもらい、ポイントシステムの改定をお願いするマイケルたち。その事実を証明することになったエレノアたちは新しい4人の人間を連れてきて意図しない影響を取り除いた世界で、いい人間として成長しポイントを取得できるか実験をすることに……。エレノアたちは実験を成功させ人類を救うことが出来るのか!?
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【グッド・プレイス】新しく選ばれた4人のキャラクター紹介
シモーヌ・ガーネット/カービー・ハウエル=バプティスト
現世では神経科学者、チディの元恋人。
死後の世界を信じておらず、エレノアたちの作った世界は自分の脳が作り出した幻と思っているためにめちゃくちゃな行動に出る。
ブレント・ノーウォーク/ベン・コルダイク
現世では、原材料業界で成功を収めていたため傲慢で自分本位。
人種差別・性差別のオンパレードにも関わらず、最後まで自分が悪い人間ではない思い込んでいたため、エレノアたちはかなり苦労を強いられる。
ジョン・ウィートン/ブランドン・スコット・ジョーンズ
現世ではジャーナリスト。
ゴシップライターのため、現世ではタハニについてもあまりよくない記事を書き連ねていた。
富裕層にあまりいい感情を持っていないため、タハニの天敵となる。
リンダ・ヨハンソン/レイチェル・ウィンフリー
特に感情の起伏もなく、編み物が趣味の控えめで物静かな老婦人。
実態は悪い所のスタッフがリンダの皮を被り、エレノアたちの邪魔をするためにショーンが送り込んでいた人物。
【グッド・プレイス】ファイナルシーズンのあらすじ
動揺したマイケルの代わりに、いい所の設計士に扮したエレノアが新たな4人を地区へ迎え入れました。
ショーン(悪い所の責任者)が極悪人とは言わないまでも、クセの強いメンバーを送り込んできたため、なかなか良い結果に導くことが出来ません。
さらに、送られてきた4人のうちの1人リンダが、実は悪い所から送られてきたスタッフということが発覚。
判事は悪い所へのペナルティ代わりに、実験メンバーの1人にチディを指名しました。
エレノアやチディたちに導かれ、何とか1年が過ぎ実験が終わりを迎えます。
判事の前で結果が発表され、4人中3人にはいい人間への向上が見られましたが、ブレントだけはマイナスだったためショーンは「失敗だ」と訴えます。
しかし、判事は「ポイントシステムで全人類を正しく判断することが出来ない、マイケルあなたの勝ちよ」と告げたのです。
これにエレノアたちは大喜び。
そして判事は「事態の収拾に当然だけど、地球は打ち切りね」と判決を下しました。
これまでの全人類をリブートさせ、1からやり直しをすると言う判事を止めようとエレノアたちが試行錯誤した結果、まったく新しい死後の世界をつくることを提案します。
その世界では人間を死後にテストしいい所へいく基準値までポイントを取得できればいい所へ送るシステムです。
ショーンは、悪い所の在り方が全く無くなってしまうと反対していましたが、自分たちも同じことの繰り返しに飽きがきていたためにマイケルに協力することに……。
判事もその計画を了承し、初めの人間たちの選別・構築などの話し合いがなされ、いよいよ新しいシステムの始まりです。
エレノアたち4人は全人類を救ったことによって試験が免除になり、早速いい所に行けることになります。
マイケルとジャネットと共に4人はいい所にやってきました。
マイケルはいい所の正式な建築家になり、全権を委ねられるといい所の委員会は全員逃げ出してしまいます。
いい所は全てが永遠に叶うところですが、永遠に続くためにいい所の住人は考えることをやめ、無感情になっていました。
委員会はその歪みに対処しきれなくなっていて、マイケルに押し付けたのです。
エレノアたちもこのいい所の在り方がこのままでは良くないと、初めの仕事としてマイケルに永遠を無くしてもらいました。
森の中にドアを作り、そこを通ると好きな時に自分を終わらせることが出来ます。
終わりがあることから、また生活を楽しむことが出来るようになったいい所の住人たちは楽しく過ごし、自分に合ったタイミングで自分を終わらせることが出来るようになったのです。
初めはジェイソンがやりたいことをやりつくして終わりの扉へ、そしてタハニはあらゆることを極め家族仲も良くなり、最終的にはこの世界の人間初の建築家になりました。
エレノアとチディは、長い時間ずっと2人で幸せに暮らしていましたが、やがてチディが終わりの扉に向かうことを決心します。
チディが最後の扉へ行ってしまった後、エレノアは自分の最後の仕事としてミンディに試験を受けるよう説得しました。
初めは拒否するも、やがてミンディは「自分のことを気にしてくれてありがとう、自分に無関心になってたから気にしてくれて嬉しい」と、エレノアにお礼をいい試験を受けることになりました。
*
その頃、マイケルは今回のシステムが快調に機能し何百万の人間が合格していることから、システム構築のための議会を解散したと判事から告げられます。
何もかもやりつくし、何もすることがなくなったマイケルは終わりの扉を通ろうとしましたが、人間ではないため通ることが出来ません。
そこでエレノアは判事に交渉し、マイケルを人間にする力を手に入れました。
エレノアが話すと、迷うことなく人間になることを選んだマイケルは地上への扉をくぐります。
そして、全てを終えたエレノアは扉の前でジャネットとマルガリータで乾杯し、ジャネットに見送られながら最後の扉をくぐったのです。
【グッド・プレイス】ファイナルシーズンの解説とネタバレ
新たな死後の世界の構築
地上は授業ということにして、いいことを見極めるテストを行うシステムを構築。
死んだ時のポイントをベースに、いい所と悪い所の建築家が共同でその人の道徳的欠点を克服させるためのシナリオを作り、人間に試練を与えて対処させます。
その結果を踏まえて繰り返しリブートしていく中、いい人間に成長してポイントが基準に達すればいい所に行けるという新たなシステムです。
実際の「いい所」とは
理論上では「パラダイス」、欲求も願望も何でも叶い完璧が永遠に続く世界。
しかし、終わりがない世界に居続けると人は脳が溶けたみたいにぼんやりしてしまいます。
初めは、色々なことを素晴らしいと感じることが出来ますが、時間が永遠に続くことによって考えることなどをしなくなるため脳が使い物にならなくなり、全てが満たされているために感情の起伏もなくなります。
ジャネットも何の脈略もなく物を要求され、それにただ従うだけの繰り返し。
エレノアは「ゾンビ工場・ハピネスゾンビ」と表現しています。
チディ最後の哲学授業
ジョンロックやカントなど、彼らはルールや自立を重視した哲学者。
精神的なものなら仏教徒の持つ死生観のひとつをと、最後の時を過ごすエレノアに語り掛けます。
「波がある。波はその高さを測ることも出来るし、太陽の光があたれば屈折もするそして確かにそこにあって見れば波だと分かる。でも岸に渡った瞬間に消えてなくなる、だが水はそこにあるほんの少しの間水が波の形をしていたにすぎない」
自分たちは海から生まれて海に帰っていくというのがチディの最後の授業でした。
【グッド・プレイス】ファイナルシーズンの感想
最後の最後まで奇想天外の大どんでん返しの繰り返しで、本当に面白いドラマでした。
ゲストに、アメリカドラマ【フレンズ】(1994-2004)で大人気だった女優リサ・クドローが出演しているので、ファンにとってフレンズネタが出てきたのは嬉しい驚きです。
このドラマはコメディですが、哲学的な考え方・宗教的な考え方なども含め人間の在り方について深いテーマがありました。
最後に、間違えて届いた郵便物を捨てようとする人間に光の粒(扉を抜けたエレノア)が降ると、その人間が思い直して正しい宛先(マイケルの所)に郵便物を届けるシーンがあります。
これが、エレノアが初めに言っていた何か非倫理的行いをしようとすると小さな声が正しいことをするよう話しかけてくる、という現象なのかもしれません。