【新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜】51話・52話・53話あらすじネタバレ感想。母后ハンダンは忠臣デルヴィーシュの死と彼への想いを隠し通すことに限界を迎え、自ら死を選びます。忠臣と母まで失った皇帝アフメトの心は壊れかけ、宮殿から逃げ出しました。そんなアフメトの身を案じる皇帝妃キョセムは後を追いますが、道中で暴漢に拉致されてしまいます。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」51話あらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
太皇太后サフィエとの面会にて脱獄の手伝いを頼まれた皇女ヒュマーシャーですが、脱獄という不当な方法に手を貸す気はありませんでした。そのためサフィエの忠臣であるディヤルバクル州軍政官ナスフに対しても、勝手な真似はしないよう釘を指します。
とはいえ、決して何もしないわけではなく、皇帝妃キョセムに対しては何らかの計画を考えているようでした。
その一方、皇帝アフメトは母后ハンダンとデルヴィーシュの間に恋心があったことを知り、キョセムに真相を確かめます。ハンダンに恋心はなく無実だと訴えるキョセムに対してアフメトは、ハンダンがデルヴィーシュの先帝殺しを黙っていたのは恋心が関係しているのではと疑っていました。
そこでアフメトはハンダンに直接話を聞くべく、ハンダンの部屋に向かいます。ハンダンの部屋の前には後宮宦官長ハジュと後宮出納官ジェンネトの姿があり、扉に細工して閉じこもるハンダンの身を案じていました。
アフメトがいくら呼びかけても部屋からの応答はなく、痺れを切らしたアフメトは扉を蹴破り部屋の中へと突入します。するとそこには、朦朧とした様子でアフメトに笑顔を向けるハンダンの姿がありました。
次の瞬間、ハンダンは足元から崩れ落ち、駆け寄ったアフメトの腕の中で息を引き取りました。
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ボスポラス海峡、乙女の塔。
乙女の塔に幽閉される太皇太后サフィエの元へ、大宰相クユジュ・ムラトがやって来ました。サフィエは予期せぬムラトの訪問に驚きながらも、面会の意図を尋ねます。
ムラトは母后ハンダンの死に対するお悔やみを述べるためだと説明しますが、サフィエにはそれが本心ではないとわかっていました。サフィエはムラトの本心を探ろうとするもなかなか上手くいかず、2人は互いに牽制し合います。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」51話の感想
母后ハンダンは最後までデルヴィーシュへの想いを認めることはしなかったものの、自ら死を選んだことから想いの強さが伺えます。それでも決して自分の口からデルヴィーシュへの想いを明かさなかったのはハンダンの優しさであり、息子であるアフメトへの配慮だったのでしょう。
それにしても皇帝アフメトは宮殿に来てから辛いことばかりが起こっており、皇族に生まれた運命の残酷さをまざまざと感じます。また、このタイミングで大宰相クユジュ・ムラトが太皇太后サフィエを訪ねた理由がわからず、何のために来たのかについては謎が残ります。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」52話あらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
皇帝アフメトは忠臣デルヴィーシュに続いて母后ハンダンさえも失い、心身共に限界を迎えていました。皇女ヒュマーシャーの勧めもあり、アフメトはトプカプ宮殿を離れてしばらくの間エディルネ宮殿で過ごすことにしました。
アフメトのエディルネ宮殿行きには、歩兵常備軍兵士イスケンデルとクリミア・ハン国の弟王子メフメトが同行します。
さらに、ヒュマーシャーはエジプト州の夫とは離縁し、トプカプ宮殿に母后として残ることになりました。これはアフメトが願ったことでもありますが、元より夫と別れる術を探していたヒュマーシャーにとってはこの上ない好機でした。
ヒュマーシャーはトプカプ宮殿の失われた秩序を取り戻すと意欲を燃やし、まずは何人たりとも母后の許可なしには外出できないとの慣習を復活させます。
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トルコ北西部、エディルネ宮殿。
アフメトはエディルネ宮殿に着いても放心状態が続いており、食も進まず何に対しても気が乗らないようでした。
翌日。
イスケンデルと弟王子メフメトを連れて狩りに出たアフメトは、獲物の草食動物を見つけて弓を構えます。しかし次の瞬間、忠臣デルヴィーシュの処刑の場面が頭をよぎったアフメトは気が動転し、その場から逃げ出してしまいました。
アフメトは無我夢中で馬を走らせ辿り着いた森の奥地で、偶然出会った3人の男性に向かい剣を振りかざします。
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トプカプ宮殿。
アフメトの身を案じるキョセムは居ても立っても居られず、皇女ヒュマーシャーの許可も得ずに宮殿を抜け出してアフメトの元へ馬車を走らせます。そんなキョセムの身勝手な行動にヒュマーシャーは怒るどころか、全ては計算済みだと不敵な笑みを浮かべました。
キョセムと同行する後宮宦官長ハジュは近道となる治安の悪い道を選んだものの、宮殿を出たのが遅かったことから道中で夜を迎えてしまいました。案の定どこからともなく暴漢たちが現れ、キョセムとハジュは襲われてしまいます。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」52話の感想
忠臣デルヴィーシュと母后ハンダンを立て続けに失った皇帝アフメトの辛さは計り知れず、アフメトの精神状況が心配です。特にデルヴィーシュに関してはアフメト自ら手を下しているので、その辛さは尋常ではないでしょうし、アフメトの心が壊れてしまってもおかしくはありません。
ただ、このままキョセムを拒絶するようなことはせず、こんな時くらいはキョセムに弱さを曝け出してもいいように思います。そして、ここにきて皇女ヒュマーシャーが母后となったのはキョセムにとってかなりの痛手で、太皇太后サフィエの再来よりも厄介そうです。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」53話あらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
皇帝妃キョセムに同行していた後宮宦官長ハジュがトプカプ宮殿に戻り、キョセムが拉致されたことを知らせます。皆がキョセムの無事を祈る中、先帝の妃ハリメだけは皇女ヒュマーシャーの関与を疑っていました。
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ボスポラス海峡、乙女の塔。
皇帝アフメトはキョセムの件への太皇太后サフィエの関与を疑い、サフィエを問い詰めます。サフィエはキョセムの件への関与を否定するも、太皇太后として築いてきた人脈を使えばすぐに情報を集めることができることからキョセム捜索の手助けを買って出ました。
現時点で何の手掛かりもないアフメトはサフィエの提案を受け入れ、キョセムに関する情報を集めさせます。
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トプカプ宮殿。
サフィエの配下の者たちのおかげでキョセムの居場所を掴んだアフメトは、直ちにキョセムの救出へと向かいます。キョセムの救出には、小姓頭ズルフィカールと歩兵常備軍兵士イスケンデル、クリミア・ハン国の弟王子メフメトと衛兵らが同行します。
そんな中、皇女ヒュマーシャーを訪ねて夫ハサンがエジプト州からやって来ました。
どうやらハサンはヒュマーシャーの帰りを待てずに後を追ってきたようで、アフメトが下した離縁の勅命のことを知りませんでした。そこでヒュマーシャーは、トプカプ宮殿を管理するため離縁に至ったとの経緯を説明します。
しかしハサンはこれまでヒュマーシャーがカイロでサフィエのために働いた不正行為を盾に取り、離縁には承諾しないと主張しました。そして、もし自分と共にエジプト州に戻らなければ、ヒュマーシャーの不正行為の数々を皇帝に打ち明けると付け加えました。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」53話の感想
このまま皇女ヒュマーシャーの思いのままになってしまうことが懸念されたトプカプ宮殿でしたが、夫ハサンの登場により流れが変わりそうです。ハサンが話していた、ヒュマーシャーがサフィエのために働いた不正行為というのは一体何なのかも気になります。
皇帝にバレたらサフィエと同じ目に遭うということは、相当な重罪なのは間違いないでしょう。もしかしたらサフィエの隠し資産には、ヒュマーシャーが関与しているのかもしれません。