【新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜】57話・58話・59話あらすじネタバレ感想。太皇太后サフィエは影の権力者に返り咲くことを諦めてはおらず、側女ヤーセミンを利用して皇帝アフメトの暗殺を試みます。突然現れたヤーセミンに不信感を抱く皇帝妃キョセムはサフィエの関与を疑い、ヤーセミンに拷問を行います。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」57話あらすじネタバレ
イスタンブール郊外、ダウトパシャ。
皇子を連れて狩りに出た皇帝アフメトの元へ、皇女ヒュマーシャーからの献上品が届きます。献上品は太皇太后サフィエが差し向けた側女で、アフメト好みに仕立て上げられたヤーセミンという女人でした。
そんなことを知る由もないアフメトはヤーセミンを気に入り、共に一晩を過ごします。
翌朝。
アフメトは皇子イブラヒムが高熱を出したとの報告を受け、直ちにトプカプ宮殿へ戻ることにしました。
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トプカプ宮殿。
アフメトの元に新たな側女が送られたことは皇帝妃キョセムの耳にも届いており、側女を送ったのがヒュマーシャーだったことからキョセムはサフィエの策略を疑います。そこでキョセムは後宮出納官ジェンネトと女官エイジャンにヤーセミンの素性を調べさせ、自身はアフメトの元へと向かうことにしました。
しかし皇子イブラヒムが高熱を出したためキョセムは宮殿に残り、イブラヒムの世話に追われます。
その夜。
キョセムの手厚い看護の甲斐もあってイブラヒムの体調は快方へと向かい、アフメトたちも宮殿に戻って来ました。
一方、宦官ビュルビュルは太皇太后サフィエを訪ね、無事にヤーセミンがアフメトの心を掴んだことを報告をします。するとサフィエは毒の入った小瓶を取り出し、ヤーセミンに渡すようビュルビュルに託します。
まさにこれこそがサフィエの真の目的であり、アフメトを先帝と同じ目に遭わせようと目論んでいたのです。
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皇子ムスタファは宮殿に戻ることを許され、ついに自由の身となりました。解放を喜ぶ母ハリメと姉ディルルバとは反対にムスタファは全てに怯え、未だ処刑人に対する恐怖が拭えずにいました。
そんなムスタファの身を案じるハリメたちは側女を送ってムスタファを元気づけようとしますが、ムスタファの部屋では側女の悲鳴が響き渡ります。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」57話の感想
太皇太后サフィエの計画はまたしても側女を利用したもので、いい加減皇帝アフメトにはサフィエ側の人間から送られた側女に対しては警戒してほしいものです。いくら今の皇女ヒュマーシャーがまともだとはいえ、元々ヒュマーシャーがサフィエ側の人間だったことには変わりないので細心の注意を払うべきでしょう。
それに対して皇帝妃キョセムは非常に用心深く、いち早くヒュマーシャーが送った側女に注意を払っていたのはさすがでした。それにしても皇子ムスタファの心の闇は相当深く、このままではどんどん良くない方向に進んでしまいそうなのが心配です。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」58話あらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
皇女ヒュマーシャーは小姓頭イスケンデルと密会していたところを夫の近侍頭ズルフィカールに見つかり、関係を疑われます。ズルフィカールは日頃からイスケンデルの話ばかりするヒュマーシャーに疑問を抱いており、疑いは怒りへと変わりました。
2人の良からぬ仲を想像して逆上するズルフィカールの誤解を解くには、ヒュマーシャーが本当のことを話すしかありませんでした。ヒュマーシャーはイスケンデルを先に帰すと、ズルフィカールにイスケンデルが実の弟であることを打ち明けます。
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皇帝アフメトは未だ胃の不調に悩まされていたものの、側女ヤーセミンを再び寝所に呼びます。これは皇帝妃キョセム以外では初のことで、10年に及ぶキョセムの天下が崩れたことを意味していました。
これにはさすがのキョセムも動揺を隠せず、ヤーセミンを探るべく彼女の部屋を訪れます。
その一方、皇女ヒュマーシャーは太皇太后サフィエを訪ね、ヤーセミンが再び寝所に呼ばれたことを報告します。ヤーセミンの想像以上の働きを喜ぶサフィエは、災いは身内がもたらすものだと不敵な笑みを浮かべました。
実はヤーセミンはキョセムの妹で、執念で彼女を見つけ出したサフィエが側女として育てていたのです。
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イスタンブール郊外、ルメリヒサル。
キョセムはクリミア・ハン国の弟王子メフメトに呼び出され、ルメリヒサルへとやって来ました。そこでキョセムは、玉座を狙う何者かが動き始めたことを知らされます。
また、その者は皇帝アフメトを降ろして、皇子の1人を玉座に就けようと目論んでいるとのことでした。
その頃、町へ散策に出ていた皇子オスマンは奴隷市場で虐待を受ける娘を見つけ、思わず助けに入ります。オスマンは彼女を放ってはおけず、宮殿へと連れて帰ることにしました。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」58話の感想
まさか側女ヤーセミンが皇帝妃キョセムの妹だったとは驚きました。かつてキョセムは家族のことを話していた際に妹は見つからなかったと明かしていましたが、こんな形での再会になるのはあまりに残酷すぎます。
ヤーセミンが本当に記憶喪失なのかも気になるところで、もし記憶を持ったまま姉に対してこんな事をしているならとんでもない人物です。これらは全て太皇太后サフィエの計画であり、キョセムを貶めるためにわざわざ妹を捜し続けていたことからもサフィエの執念深さが窺えます。
そして何よりも皇帝アフメトの体調が心配で、このまま倒れてしまうようなことがないことを願います。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」59話あらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
皇帝妃キョセムは皇帝アフメトの元を訪れ、クリミア・ハン国の弟王子メフメトから聞いた玉座を狙う不穏な動きについて報告します。反逆者である弟王子メフメトの発言にそこまでの信憑性はないとはいえ、念のため気をつけるようキョセムは忠告しました。
また、弟王子メフメトの発言の真偽と情報源については、近侍頭ズルフィカールに調べさせることにします。
そんな中、アフメトは依然として胃痛に悩まされており、一向に回復の兆しが見えない状況に医師は首をかしげていました。医師が処方した薬は強力なもので、すぐに効果が現れるはずがアフメトはすでに3週間も服用していたからです。
それどころかアフメトの胃痛は日に日に悪化しており、ついにキョセムもアフメトの異変に気づきます。キョセムはアフメトの胃痛が始まった時期と、皇子ムスタファの解放と側女ヤーセミンがやって来た時期が重なっていることに不信感を募らせます。
一方、先帝の妃ハリメは皇子ムスタファと皇女ディルルバを守るには権力が必要だと考え、ディルルバを大宰相ハリルと結婚させようと目論んでいました。この政略結婚にはディルルバも了承していたものの、ディルルバの興味はハリルよりも宰相ダヴドに向いているようでした。
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旧宮殿。
近侍頭ズルフィカールはクリミア・ハン国の弟王子メフメトの密告の真偽を確かめるべく、太皇太后サフィエを訪ねます。サフィエの関与を疑うズルフィカールは、サフィエに対して小姓頭イスケンデルを玉座に就けるために行動を起こしたのではと問い詰めました。
サフィエはズルフィカールがイスケンデルの素性を知っていることに驚きを隠せず、行動を慎むよう忠告するズルフィカールを叱責しました。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」59話の感想
どこまでも太皇太后サフィエの権力欲は絶えず、何としても皇帝を影で操る権力者に返り咲きたいようです。行方不明の皇子が見つかり、それが小姓頭イスケンデルだったからといえども、本人の意思も確認せずに事を進めるのはやり過ぎだと思います。
いくらサフィエがお膳立てをしたところで、当のイスケンデルにその気がなければどうすることもできませんし、そうなれば計画は敢え無く失敗に終わってしまいます。権力欲に溺れるのは先帝の妃ハリメも同様で、今度は皇女ディルルバをも利用して権力を得ようとしており、皆の浅はかさにはほとほと呆れました。