【新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜】60話・61話・62話あらすじネタバレ感想。皇帝妃キョセムは、側女ヤーセミンと太皇太后サフィエが裏で繋がっていることを突き止めてヤーセミンを排除しますが、その後キョセムはヤーセミンが妹だったことを知ります。そんな中、皇子オスマンとメフメトの仲は悪化する一方で、皇帝アフメトとキョセムは頭を抱えていました。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」60話あらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
皇帝妃キョセムは、皇帝アフメトの胃痛と側女ヤーセミンのやって来た時期が重なっていることからスパイを疑い、ヤーセミンに尋問を行います。ところが、ヤーセミンは毒を使っても口を割らず、すんでのところで宦官ビュルビュルが間に入ったため真相は掴めませんでした。
ヤーセミンはビュルビュルに付き添われて部屋へと戻ると、もう太皇太后サフィエには協力できないとの胸の内を明かします。しかしビュルビュルがヤーセミンの願いを聞き入れることはなく、これで最後だからと毒の入った小瓶をヤーセミンに押しつけます。
次の瞬間、ヤーセミンの部屋に皇女ヒュマーシャーが現れ、ビュルビュルを追い出しました。手に隠し持っていた小瓶をヒュマーシャーに取り上げられたヤーセミンは、サフィエの命令でアフメトに毒を盛っていたことを認めます。
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皇帝アフメトは幼き弟ムスタファと交わした一緒に船を作るとの約束を果たすべく、ムスタファの元を訪れます。ムスタファはアフメトが約束を覚えていた事を喜ぶ反面、憎き兄を殺すよう迫るピンハンとの葛藤に苛まれていました。
あと一歩のところでアフメトを殺害しそうになったムスタファでしたが、そこへ皇子たちが現れたことで正気を取り戻します。
一方、皇子オスマンとメフメトは側女メレキシマを巡って喧嘩になります。
事の発端は何も知らないキョセムがオスマンの部屋にメレキシマを送ったせいでしたが、メフメトの恋心を知るオスマンは何もせずにメレキシマを帰していました。そんなことを知る由もないメフメトはオスマンに裏切られたと勘違いし、オスマンを罵ります。
メフメトの挑発に乗らないよう自我を抑えていたオスマンは母親のことまで罵られたことに我慢の限界を迎え、ついにメフメトに殴りかかってしまいました。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」60話の感想
側女ヤーセミンは毒を盛られても太皇太后サフィエの存在を明かさず、その意志の強さは姉である皇帝妃キョセムにそっくりでした。ヤーセミンの自分の命が危険晒されても決して仲間を売らないところを見ていると、サフィエがヤーセミンを気に入っている理由も分かります。
それにしてもアフメトの弟ムスタファの精神状況が心配で、このままだとまた何か大きな失態を犯してしまうような気がします。常にムスタファはピンハンから反乱を起こすよう焚きつけられており、狭い部屋に1人で幽閉され続けた代償をまざまざと感じて居た堪れませんでした。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」61話あらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
皇帝妃キョセムは、最近の後宮出納官ジェンネトの行動に憤慨していました。ジェンネトは皇帝アフメトに呼び出された際に側女ヤーセミンに行った尋問のことを打ち明けたうえ、出納官の解任まで願い出ていたからです。
ジェンネトに疑いの眼差しを向けるキョセムはジェンネトには情報を共有せず、後宮宦官長ハジュにヤーセミンの排除を命じます。すでにキョセムはハジュを通じて太皇太后サフィエがヤーセミンの手引きをしていたことを突き止めており、アフメトに毒を盛ったのはヤーセミンに違いないと確信していました。
その一方で、近侍頭ズルフィカールは小姓頭イスケンデルを遠方に赴任させようと考えていました。これは太皇太后サフィエから玉座を守るためで、皇子であるイスケンデルが帝都に居る限り平穏は訪れないことからイスケンデルを帝都から出そうとの考えに至ったのです。
早速ズルフィカールはアフメトを家に招き、妻の皇女ヒュマーシャーと共にイスケンデルの配属について相談します。
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皇帝アフメトが建てたモスク。
アフメトは弟ムスタファと皇子らを連れ、完成したモスクを訪れます。ムスタファの奇行を案じる母ハリメでしたが、直前に飲んだ薬のおかげかムスタファは皆の前で取り乱すこともなく無事に礼拝を終えました。
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旧宮殿。
キョセムはヤーセミンの真相を確かめるべく、サフィエを訪ねます。怒りを露わにするキョセムとは対照的にサフィエは悠長に構え、ヤーセミンを送ったのはキョセムの正義を正すためだったと説明しました。
そして、すでにヤーセミンを排除したと自慢げに話すキョセムに、サフィエはヤーセミンがキョセムの妹だったことを明かします。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」61話の感想
ついに皇帝妃キョセムは側女ヤーセミンが妹だということを知りますが、あと一歩及ばずヤーセミンは亡くなってしまいました。何も知らなかったとはいえ、実の妹の始末を自ら命じたキョセムの苦しみは計り知れません。
つくづくキョセムは愛する者を目の前で亡くしており、これはキョセムがアフメトを天然痘から救った呪術の代償”全ての愛する者が目の前で死ぬ”によるものなのでしょう。いくら最愛のアフメトを救うためだったにしろ、キョセムはこれからもこうして愛する者を失っていくと思うと居た堪れない気持ちになります。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」62話あらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
皇子オスマンとメフメトの仲は悪化の一途を辿り、中でも皇子メフメトの兄オスマンに対する妬みは敵対心へと変わりつつありました。そんな皇子たちの様子を心配する皇帝妃キョセムは、皇帝アフメトに相談をします。
皇子オスマンとメフメトの行く末を気にするキョセムに対してアフメトは、2人が敵対するようなことは決してさせないと約束しました。
そんな中、大宰相ハリルとの政略結婚を目前に控える皇女ディルルバは周囲の目を盗み、独断で宰相ダヴドに会いに行きます。ディルルバがダヴドと共にやって来たのは結婚の儀式を行う場で、ディルルバはダヴドと結婚の誓いを交わしました。
*
イスタンブール郊外、ルメリヒサル。
近侍頭ズルフィカールはクリミア・ハン国の弟王子メフメトを訪ね、キョセムに聞いた話の真相に迫ります。
かつてキョセムは、弟王子メフメトから玉座を狙う者がいるとの忠告を受けていた
単刀直入に玉座を狙う者に関する情報を求めるズルフィカールに対し、メフメトはルメリヒサルから衛兵を撤収させるよう条件を提示しました。ズルフィカールは衛兵の撤収はできないとしつつも衛兵付きで外を出歩くことを認め、弟王子メフメトからある男を紹介されます。
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旧宮殿。
太皇太后サフィエは、ズルフィカールが小姓頭イスケンデルを帝都から遠ざけようとしていることを知り、イスケンデルの身を案じます。直ちにサフィエはイスケンデルに本当のことを打ち明けようと考えますが、それにはズルフィカールの存在が邪魔でした。
そこでサフィエは、ズルフィカールの排除を決意します。
その夜。
眠りにつくサフィエの部屋の前には、イスケンデルの姿がありました。イスケンデルはキョセムからサフィエの排除を懇願されており、悩み抜いた末にサフィエの暗殺を決意していました。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」62話の感想
皇子オスマンとメフメトの関係性がとても心配です。母親の異なる皇子たちが争い、実子が愛情を感じられていなかったことは母親であるキョセムにとってかなりの辛さでしょうが、それはメフメトも同じはず。
もしこのまま皇子オスマンとメフメトが確執を持ち続けて皇帝アフメトが亡くなるようなことがあれば、間違いなく兄弟殺しという悪しき慣習が繰り返されてしまいます。
せっかくアフメトが苦労して悪しき慣習を絶ったのに、その子供たちが慣習を繰り返すのでは意味がないので、皇子オスマンとメフメトには早いところ仲直りすることを望みます。