【ゲーム・オブ・スローンズ】【指輪物語】に続く壮大なファンタジー・アドベンチャー。【ホイール・オブ・タイム】ではリアリティを求め、CGを極力使わず現場で撮影する事に拘った迫力ある戦闘シーン。また、ロバート・ジョーダン原作【時の車輪】を忠実に映像化しています。登場人物は多人種で多文化的であり、キリスト教だけではなく仏教など様々な宗教観を織り交ぜた新しい世界が作り上げられています。
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あらすじ
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異能者モイレインと護衛士ランは、アエズ・セダーイの本拠地タール・ヴァロンを離れトゥー・リバーズ地方のエモンズ・フィールド村にむかいます。
その村には、20年前に生まれた“歴史の織り人”ランド、マット、ぺリン、エグウェーンの4人が住んでいました。
20年間竜王を探し続けてきたモイレインは、彼らこそ”竜王の再来”だと信じていたのです。
村ではベル・タイン(春祭り)の準備で賑わっていました。
雨が激しく降る夜、モイレインとランは村の宿屋で部屋を借ります。
そこには大勢の村人が酒を酌み交わし宴を楽しんでいました。
モイレインが、そこで歴史の織り人4人の姿を確認する一方で、土砂降りの外では闇王の信徒ミルドラルが宿屋を静かに見つめていたのです。
そしてベル・タインの日。
村の賢女ナイニーブとエグウェーンは不吉な風の声を聞き、ランは森の中で無惨に殺されたヤギの群れを発見しました。
不穏な空気が漂うなか祭りは始まり、夜を迎えます。
火を灯した灯篭を川へ流して死者に祈りを捧げ、村人達はダンスを踊り祭りは最高潮に盛り上がっていました。
ランは偵察から戻り、モイレインに「ミルドラルとトロロークの大軍が来る」と報告。
危機が迫る中、モイレインは4人のうち誰が竜王なのかまだ分からずにいました。
そして、ダンスを楽しむ村人達にトロローク軍が突然襲いかかり、村人は次々と無惨に殺されて行きます。
モイレインは、傷を負いながらも魔法の力を駆使し何とかトロローク軍を破りましたが、多くの村人がトロローク軍に惨殺され、賢女ナイニーブは連れ去られてしまいました。
ミルドラルの狙いは、4人の若者でした。
そしてさらに、トロローク軍の大軍が村に向かっていたのです。
モイレインは4人に「村を助けたいのなら一緒に来なさい」と言い、彼らはモイレインに疑念を感じながらも旅発つ決心をしました。
そして、タール・ヴァロンにある“白い塔”を目指す過酷な旅が始まったのです。
旧跡、神話の解説
トゥーリバースの歴史
トゥーリバースは、2つの川が境界線になった豊かな自然に囲まれた静かな地域で、1000年前は“マネサレン”と呼ばれていた土地でした。
今では、トロローク戦争で倒れたイーオン国王を悼んだ歌だけがトゥーリバースに残っています。
マネサレンの終焉
1000年前、トロローク戦争の時代
闇王は、マネサレンを滅ぼそうと大軍を送り込みましたが、マネサレンの住人達は男も女も川を背に立ちはだかり勇敢に戦いました。
国王イーオンは、援軍を要請していて3日後に到着するはずでしたが、約束の3日後になっても援軍はやって来ません。
それでも彼らは懸命に戦い続けました。
そして10日後、彼らは悟ったのです。
援軍は来ないとーーー。
しかし、それでも彼らは勇敢に戦い続け、13日目に全滅してしまいました。
王の死を確信した王妃エルドレンは、絶対力を引き出して敵に投げつけると敵軍は炎に包まれ、エルドレンも能力以上の絶対力を使い、その身を滅ぼしてしまいました。
その後、避難していた住民達が焼け野原になった故郷に戻り、この土地を守り続けました。
ランド、マット、ぺリン、エグウェーンの4人は、勇敢なマネサレンの子孫だったのです。
歴史の織り人
時の車輪は、あらゆる人の人生を糸として歴史模様を織りなします。
歴史の修正や再調整を必要とした時、特定の人の糸を曲げて周囲の全ての糸を巻き付かせ、歴史模様全体に効果を及ぼし、歴史の織り人が模様の中心となります。
歴史の織り人として生まれた者は、常識では考えられない出来事に巻き込まれていく運命を持っています。
シャダー・ロゴスの悪霊
シャダー・ロゴスはかつてアリドールと呼ばれ、トロローク戦争の時代は豊かな強国でしたが、今ではトロロークさえも入る事を拒むほど危険な場所となってしまいました。
しかし、アリドールは門のない城壁を建設し、トロローク軍と戦っていた他国を見殺しにしたのです。
このアリドールが、マネサレンを裏切った国で、戦後生存者がアリドールに戻ると既に廃墟となっていました。
都市に悪霊が現れ、全てを吸い込んだと言われています。
シャダー・ロゴスにある物に触れてはいけません、全ての物に悪霊が憑りついているからです。
要塞都市ファル・ダーラ
シエナール王国にあるファル・ダーラは、大荒廃地前の最後の砦です。
大荒廃地が広がっており、ファル・ダーラにトロローク軍が攻めて来るのは時間の問題でした。
大荒廃地、全界の眼
ファル・ダーラのターウィン峠からそれ程遠くない場所に、闇王の毒によって腐敗した大荒廃地はあります。
数十年前に護衛士ランの国だったマルキア王国を滅ぼし、今も年々広がっています。
全界の眼は、大荒廃地の途中にある巨大な穴で、それは人の手で掘られており、階段が地底に向かって続いています。
穴の底には井戸があり、そこが闇王の牢獄であり全界の眼でなのです。
用語解説
男性源・女性源
3000年前は高度な文明が築かれていました。
それは、男女のアエズ・セダーイが絶対力を合わせ社会に恩恵を与えていたからです。
しかし、闇王に汚された男性源の絶対力は制御が出来なくなり、男性異能者が絶対力を引き出した時、その者は正気を失い周りの人々を殺してしまうのです。
撮影秘話:アエズ・セダーイのアジャの衣装は、それぞれ違う文化のデザインが参考にされています。そのデザインは28種類にもなったそうです。モイレインのドレスやアミルリン位のドレスは素晴らしい出来ばえとなっています。
英雄蘇生(ヴァリーア)の角笛
最後の戦いで吹けば、歴史模様が英雄の味方に付いてくれるという角笛。
各時代の英雄たちが引き寄せられ竜王を助けると言われています。
サ=アングリラル
全界崩壊の前、多くの男性源の絶対力から作られた男の形をしたこの翡翠の座像は、1人の人間の絶対力を100倍にする力があります。
まとめ
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コロナ禍で撮影の中断を余儀なくされる中、スタッフ&キャスト共に最高のパフォーマンスで作り上げられた事が犇々と伝わってくる作品です。
CGではなく現場での撮影に拘った数々の戦闘シーンの中でも、妊婦のアイール人兵士が敵兵と激しく戦うシーンは印象的でした。
5日間かけて撮影された戦闘シーンでは、BOLTボルト(撮影用ロボット)が使用されています。
ハイスーピードの撮影が可能であり、また戦闘シーンを際立たせるスロー映像も撮影可能な優れものですが、俳優側はカメラとの衝突を避けながら正確で激しい戦闘演技を要求されます。
このシーンを見事に演じ切ったプラハ出身のスタントマン・マグダレーナは「本当にキツくて、ありえない程疲れた」と感想を述べています。
戦闘シーンは、監督の狙い通りにスピード感と迫力のある戦闘が繰り広げられ見応えは十分でした。
ラストでは、“戦いはまだ始まったばかり”括られており、シーズン2の敵を予想させる終わり方に期待が膨らみます。