前回、ディヨザの過去について触れ、さらにガブリエルの正体も明らかになりました。
入った者は生きて戻ってこれないというアノマリーの渦から生還した、オクタヴィアに課された運命が気になるところ……。
そしてついに、サンクタムでも変化が!?
シーズン6第9話「罪を背負って」ネタバレ
アノマリーの秘密
アノマリーの渦から生還したオクタヴィアには、入った記憶も渦の中での記憶も全くなく、アノマリーの研究に150年間費やしてきたというガブリエルは、そこに何があるのか、なぜオクタヴィアだけ戻って来れたのかその理由が知りたいと言います。
「アノマリーから出た者は今夜までいない。君は数秒より長く中にいて訳があって戻ってきた。」
オクタヴィアの記憶にはありませんが、ガブリエルは彼女が何かから追われるように自分の所へ来たと言うのです。
さらに、石化した腕が治っただけでなく、髪もきれいになって伸びていました。
ガブリエルが言うには、アノマリーの毒素は驚異的な物質で地下で生成された毒が木から放出されるとのこと。
生物は自死すると死骸を星が食べる。
だからアルファ星には、は虫類しかおらず来るはずのない人間が来て適応したというのです。
ガブリエルは、オクタヴィアに説明しながらアノマリーの毒素から薬を作り、彼女が失った記憶を取り戻そうとしました。
ガブリエルは、この薬を”復活後にホストの意識が残るかを調べるため”に使っていたことがあるということ。
ただ、結果はノー(意識は残っていない)で代わりに復活した自分たちの深層心理が明確になったと話していました。
オクタヴィアの闇
ガブリエルの作った薬で、オクタヴアはアノマリーが作り出した世界にいました。
そこは、彼女にとって最も辛くこれまでにない後悔が残っている記憶。
舞台は、かつて閉じ込められていたシェルター内にある闘技場。
どうやらアノマリーが見せる世界には、その者が抱えている闇の部分と向き合わせるような力があるようです。
オクタヴィアにとって、闘技場で”兄を殺そうとした”ことは深い闇となっており、さらにここでパンクが出てきて、彼女を追いつめました。
彼女にとってパイクを手に掛けたことは後悔のひとつ。
愛するリンカーンを殺されたとはいえ、その恨みで仲間を殺したということは想像を絶する辛さだったようです。
そして、この行動がオクタヴィアを”冷血”にさせた要因のひとつでもありました。
「お願い、ここから出して!」オクタヴィアはそう言いながらブラドレイナが見下ろす中、闘技場の真ん中でうずくまってしまったのです。
ケイン復活
アビーが黒い血を作り、ギャヴィンを”生贄”にしてケインを助けました。
しかし、こんなことをケインが許すわけもありません。
ケインは、ただ愛する人を助けたいというアビーの欲だけで、ひとりの人間を殺したことに納得がいかなかったのです。
アビーにキスをしても、抱きしめても彼には違和感しか感じられませんでした。
ヴィンソンに切られたときの感触は首に残っているものの、はりつけの痕や連合の焼き印も過去の名残は見当たりません。
「辛い過去の名残はすべて消えた」というアビーに、ケインは「あれは全て自分の一部だった」と納得がいかない様子。
逆に、自分に見覚えのない体の傷を見て、この男は誰なんだと問いかけました。
アビーは、これまで皆に尽くしてくれた”ご褒美”だと言いますが、ケインは生きた証が無い体で生き返ることをどうしても受け入れることが出来ずにいたのです。
「すべてがおかしい」
自分であって自分ではない、彼はそんな生き方を望んではいませんでした。
クラーク復活間近!?
ジョセフィン(クラーク)を、連れ出したベラミーは彼女を連れて森の中を歩き続けていました。
その間にもジョセフィンは「父に見つかれば殺されるわよ」「彼女がそんなに大事?」とベラミーを威嚇し続けます。
ところがその瞬間、ジョセフィンは全身が痙攣して倒れ込んでしまいました。
発作はすぐに収まりましたが、どうやらクラークと脳を共存していることが原因のよう……。
症状は悪化しており、ジョセフィンは家に帰してほしいと頼みますが、ベラミーは「帰せばクラークが電磁パルスで殺される」と拒否。
しかし、”ガブリエルの子供”がクラークがジョセフィンだと知れば、装置を壊すどころか首をはねるとのこと。
たとえ見つかったとしても、彼女がジョセフィンであるとは言えないというのです。
そこでベラミーは、自分の指を切りその血液をジョセフィン(クラーク)の額につけ、彼女が”黒い血”ではないと錯覚させることにしました。
その後、2人はガブリエルの子供たちに見つかり、隠れ家になっている洞窟へと連れて行かれてしまいます。
洞窟の中には白骨化した死体が転がっており、彼らの野蛮さが浮き彫りになっていました。
ベラミーは「ガブリエルに会わせてほしい」というものの、2人は鎖で繋がれてしまいます。
一方で、クラークは指を通じ、ベラミーにモルス信号を送っていました。
「BOO HOO」
どうやら、クラークとの意識の境が崩れかけているせいか、脳内にいるクラークにも2人の会話が聞こえているようです。
意識の境が切れたらクラークは死に、ジョセフィンはチップの中へ取り込まれてしまうとのこと。
それを知ったベラミーはクラークに呼びかけます「死なせないぞ」。
ケインの決意
一晩開けた宇宙船の中では、アビーに対する仲間の目は冷たく誰もが彼女の行動に憤りを感じていました。
そんな中、早くサンクタムに戻りたいとシモーヌがやってきます。
さらに、彼女と一緒にやってきた護衛の女性が、自分を見つめる目にケインは「知り合いか?」と尋ねました。
彼女はギャヴィンの妻だと知ったケインは戸惑いを隠せません。
「あなたを救いプライムとひとつになれたことは幸せ」という彼女。
黒い血をシモーヌから受け取り、その場を離れようとした彼女にケインは、その怒りをシモーヌにぶつけました。「ウソだ。プライムとひとつだなんて」
そこでケインの話を遮るシモーヌ。元々ケインはプライムではなくアビーが黒い血に変えただけ……。
シモーヌからすれば、黒い血を神聖なものと考えているサンクタムの民に、決して知られてはいけないものだったのです。
それが作れるものであることも……。
どうであれ、それはギャヴィンの夢だったと隠蔽しようとするシモーヌに、ケインは腹の虫が収まりません。
そして「わたしは見かけとは違い従順に指示に従う信者ではない」と脅威を叩きつけたのです。
ケインの言葉に、黒い血を作ることに大反対していたレイヴンも同意。
「彼は不満みたいね」と、冷めた目でアビーに言うと、ケインに続きその場から立ち去ってしまいました。
アビーは、そのうちケインも馴れると安易に考えていましたが、実はすでにケインは重大な決意をしていたのです。
ケインとレイヴンは、インドラを目覚めさせ「マーカス・ケイン2世よ」とギャヴィン(ケイン)を紹介した上で、助けを乞うためにことの全てを話すことにしました。
シーズン6第9話「罪を背負って」ネタバレ(2)
オクタヴィアvsブラドレイナ
オクタヴィアは、アノマリーが見せる過去の闇に囚われていました。
足は鎖で繋がれ、逃げたくても逃げられません。「何が望み?放っておいてと叫ぶと、ドアからパイクが入ってきました。
「すまんが、そうはいかん。ケリをつけないとな」というパイクにオクタヴィアは、「お前の師はリンカーンの死の報い。それだけのことよ」と言いますが、彼女はそれだけのことをずっと引きずっていたのです。
本当は”それだけのこと”と、自分に言い聞かせていただけで、実際は後悔の”闇”になっていたようでした。
”リンカーンを殺されたとはいえ、一緒に生きて来た仲間を無残に殺していいはずがない”
その闇を隠すかのように、オクタヴィアはブラドレイナという衣を纏っていただけなのでしょう。
パイクはオクタヴィアに言います「何が望みだ?」
何も言えないオクタヴィアにパイクが助け船を出します。
「どんな気持ちだ?大切な人たち皆から憎まれるのは。兄貴からも憎まれて。だが最悪なことに君は自分も憎い。もう一度聞く、何が望みだ?」
オクタヴィアの目からは涙が溢れ、たった一言「許してほしい」と……。
ただ、許してほしいというのは、軽い罪に与えられるものでオクタヴィアの場合はもっと罪深い。
望みを叶えるには相応のものをしろというのです。
そこでオクタヴィアの足元に剣が投げられました。
なんと、ブラドレイナと戦えということでした。
「では聞く、ひとつの民かそれとも一つの民の敵か、選べ」
「もう一度聞く、今の君は何者だ?ベラミーの妹か?闘技場で兄を見殺しにする怪物か?」
オクタヴィアは、シェルターでの判断もブラドレイナでいることも本当はずっとずっと怖かったのです。
動けずにいるオクタヴィアにブラドレイナは、パイクの処刑シーンを再現しようとしていました。
部r奴隷なであっても、パイクを処刑したのはオクタイア本人。
オクタヴィアの目に、リンカーンの処刑とパイクの処刑シーンが被って見えました。
「また会えんことを……」パイクが言った言葉はリンカーンの言葉。
その瞬間、オクタヴィアは許されたことに気づいたのです。
そして、ブラドレイナがパイクを処刑しようとした瞬間、オクタヴィアが阻止しました。
すると今度は、ブラドレイナとの一騎打ちになります。
オクタヴィアは、忌々しい自分の過去と戦って見事に打ち破ったのです。
これらは全てオクタヴィア自身が生み出した罪の幻想。
彼女は、闇を振り払い本当の自分に戻ることができたのです。
インドラ復活
ケインとレイヴンから事情を聞いたインドラは、アビーの行為は愛する者のためであり、かつて地上では総師の座をかけ子供に死闘を強いた。
これの何が悪い?責める資格があるのか?と2人に言います。
生きればいい、彼らの助けがないと生き残れない。と、冷静に判断しましたが、ケインは自分の代わりに死んだギャヴィンにも人生があり妻もいる、自分の中で生きて自らを神だなんていうのはおかしいといいます。
しかしインドラは不死身なら神も同じだがそんなの関係ない。
分かっているのは”はりつけになった友が生き返ったこと”だというのです。
それでもケインはインドラに、「彼らは人殺しで、何も知らない人々を殺している、かつては偽の神への信仰で多くの命が失われた。同じ過ちを繰り返してはいけない」と説得しました。
そこでケインが考えたのは血清の破棄。シモーヌたちが船を下りる前に血清を奪い、宇宙に捨ててしまおうというものでした。
ポリマーが無ければ血清は作ることが出来ません。しかし、今回でポリマーは使い果たしてしまったため、2度と血清を作ることは不可能なのです。
クラークが戻った!?
ガブリエルの子供に捕まっていたベラミーとジョセフィン(クラーク)でしたが、サンクタムから追手がやってきたため、場所を移動させられることに。
その際、ジョセフィン(クラーク)がガブリエルの子供に殴られ、口から血を流してしまいました。
これにより首の後ろを確認され、彼女がプライムだと気づかれてしまいます。
「これは戦争だ、プライムとは交渉しない」と首をはねられそうになった瞬間、ジョセフィンが消えクラークが戻ってきたのです。
「クラークか?」と嬉しそうに尋ねるベラミーに「ええ」と答えるクラーク。
彼女の戦い方は何度も見て来たベラミーは、一瞬で彼女だと気づいたのです。
どうやら、首をはねられたくないからと主導権を交代した模様で、眠るまではクラークでいられるとのこと。
サンクタムからの追手が迫るなか、クラークはベラミーの手枷を外そうとしましたがなかなか外れません。
するとベラミーは、ガブリエルを探せとクラークだけを洞窟から逃がしたのです。
クラークは、ジョセフィンのフリをして追手に近づき、ガブリエルの子供たちを始末させると次にプライムからバイクを奪うと、無線でガブリエルに呼びかけました。
「わたしはクラーク・グリフィン。ジョセフィンが頭にいる、今からそっちに行く」と……。
その一方で、現実に戻ってきたオクタヴィアは「やることが分かった」とテントから出て行こうとしていました。
アノマリーがくれた機会だから今度は放さない、とバイクに跨ったその時。無線から「プライムがホストを作れる」こと、そしてクラークからのメッセージが流れてきました。
ジョセフィンが頭にいるなら危険だ……というガブリエル。
そして、仲間も危険に晒されているというオクタヴィア。
ケインの死
宇宙船内では、アビー、そしてシモーヌたちがサンクタムに戻るため移送船に乗船していました。
そこに、地球人たちが銃を構えてやってきます。
地球人たちはシモーヌらに銃口を向け、操縦席にいたレイヴンがシモーヌから血清を奪ってインドラに渡し、受け取ったインドラは血清を移送船を出ていきました。
動揺したシモーヌはアビーを責めますが、その時アビーはケインがいないことに気づきます。
「ケインは?」レイヴンはケインに「アビを来させるな」と言われているというのです。
何かを察したアビーは、ケインのところへ……と言いますが、見ない方がいいと止められてしまいました。
アビーはレイヴンに頼み込み、ケインの元へと連れて行ってもらったのです。
ケインは、血清と共に宇宙に漂う決意をしていました。
自分の身に起きたことは、人の道から外れているということを知らせたかったのか、自分のせいで犠牲になったギャヴィンの体で生きていくことを拒んだのか……。
いずれにしろ、ケインはこのまま生きることに意味はないと思ったからなのかもしれません。
アビーとのお別れは、本当のケビンの姿になっていました。
見た目はギャヴィンでも自分はマーカス・ケインだと伝えたかったのでしょう。
ケインは、アビーとの別れを済ませるとそのまま宇宙へと消えていったのです。
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真っすぐな人間性ゆえに、ケインは自分のせいで誰かが犠牲になる、そんな世界があることを許せなかったのでしょうね。
アビーなら、彼の思いが分かりそうなものですが、ただ彼を生き返らせたいという一心だったので、そこまで考えられなかったのかもしれません。
助かったとはいえ、結局はほんの数日でケインは亡くなってしまいましたが、彼は最期まで人としての心を失わないよう問いかけました。
シーズン1でアークにいた頃のケインとは全く別人。
元々、悪い人間ではありませんでしたが、真っすぐ過ぎて恨みをかうといった状況。
地上にやってきてからは、アークでのことを払拭するかのように、皆のために尽力しました。
これで一応、ホストを作るというジョセフィンの目論見は阻止できましたが、まだまだ前途多難。
オクタヴィアがブラドレイナでいた時、本当は怖かったと言うことがよくわかりました。
確かに、彼女がすべてを背負っていましたし、そんな自分が嫌いだったはず。
どんなに責めても、誰も自分のことを解ってくれませんでした。
兄のベラミーでさえも見放された自分。
でも彼女はずっと自分のためではなく、仲間のことだけをかんがえていたはず。
それが裏目に出てしまったということだったのでしょう。
しかし、ガブリエルのおかげで闇を克服したオクタヴィア。
どうやらアノマリーは、オクタヴィアの中にある闇を認めるさせたかったようです。
これにより、本来の自分を取り戻したオクタヴィアの、今後の活躍が楽しみなところです。
そして、この分ではクラークが戻る日もそう遠くないかもしれませんね。