【ザ・クラウン】第7話~10話のネタバレ。女王としての務めを果たそうと奮闘するエリザベス。彼女には職務に対する重圧だけでなく、夫フィリップと妹マーガレットとの関係も悪化する一方でした。そんな中、エリザベスには更なる問題が度重なり……。
【ザ・クラウン】重要なポイント
・ジョージ6世が崩御し、過去に王位放棄し追放となった兄のエドワードが現れ、年金の増加と妻に称号を与えるように申し出た。
・エリザベスが女王となり、王室の慣習に従うことになった夫のフリップは子供の姓も自由に決められず、徐々に不満を募らせる。
・エリザベスは歴代の慣例を引き継ぎ、子供の姓を“ウィンザー”にして家族全員でバッキンガム宮殿に移り住んだ。
・1952年12月5日から12月10日、ロンドンスモッグ発生により都市機能は麻痺し、多くの負傷者や死者を出した。
・被害が拡大しているにも関わらず、何の措置も取らない首相のチャーチルに対し、国民の不信感が高まっていた。
・自分の秘書が死んだことでチャーチルは、マスコミを集め措置を取ることを誓った結果、チャーチルの支持率は急上昇。
・エリザベスは、戴冠式の委員長に本来選ばれるはずのない夫・フィリップを独断で指名したことで、王室は大混乱になった。
・マーガレットが離婚歴のあるピーターとのスキャンダルが王室のスキャンダルとして話題に。
・エリザベスは、内閣の助言に従いマーガレットとピーターを引き離す条件として、規則に乗っ取り2年後の25歳になれば自由に結婚させると約束した。
【ザ・クラウン】ネタバレ
7話 知識は力なり
エリザベスは、子供の頃から自分と庶民の学習内容が違っていることに違和感を感じていました。
女王になり、政治家たちと話す機会の増えたエリザベスは、理解できない話があることに苛立っていたのです。
母親に相談したエリザベスでしたが、全てを知る必要はないと相手にされず、自分で一般教養の家庭教師を用意することに……。
その後、秘書官が引退することを知ったエリザベスは、上級秘書官のマイケルではなく幼なじみの下級秘書官マーティンを勝手に指名しようとします。
しかし、この行動でマーティンの立場も危うくなり、マイケルを選ぶしかなくなってしまったのです。
王宮へチャーチルがやってきて、ソビエト連邦の水爆の実験が始まったことを報告し、早急に対処して欲しいとエリザベスに言いました。
外務大臣とチャーチルに、ソビエトとの交渉を任せようとしたエリザベスでしたが、2人も体調が優れず会談は中止に。
その後、エリザベスはチャーチルが短期間に2回も脳卒中で倒れていることを知り、辞任を求めようと呼びつけます。
杖をつき、手を震わせながらエリザベスの元へ来たチャーチルは、体調は回復し職務を全うできると言い放ちました。
8話 誇りと喜び
父親ジョージ6世の除幕式が執り行われることになり、マーガレットは自分の方が気に入られていたのでスピーチは私が読むと言い出します。
エリザベスはその提案を却下し、自分が女王として除幕式を執り行いスピーチを読むことにしたのです。
除幕式が無事に終わり、母親はスコットランドへ出かけると言い出し、去り際にエリザベスに向かって「少しは、マーガレットにステージを譲るべきだ」と言い放ちました。
母親の仕事を引き継いだマーガレットに対して、エリザベスは女王の代理ということを忘れないで欲しいと伝えます。
しかし、マーガレットはエリザベスが王宮を離れた途端、必要以上に着飾り女王の王冠を勝手に持ち出してパーティーへ行ったのです。
そこで、スピーチ原稿を無視するなどの自分勝手な行動をして、メディアの的となってしまいました。
国中を巡って記者に追われ、フィリップにも文句を言われてストレスを抱えるエリザベスに追い打ちをかけるように、マーガレットの自分勝手な行動を知ってしまいます。
その後、エリザベスはストレスで顔の筋肉が痙攣してしまいました。
フィリップは、無理に笑うのを辞めるように助言しましたが、エリザベスは公務をこなす為に顔に注射を打ってまで仕事をしていたのです。
その頃マーガレットは、遂にメディアの前でエリザベスをバカにしてしまい、チャーチルに叱られてしまいます。
しっかりと公務を終えて王宮に戻ったエリザベスは、新たな時代を造る女王としてメディアでも報道されました。
エリザベスは、マーガレットが仕事をないがしろにしたことを責めると、完ぺきな姉に対抗するには個性を出すしかないと言い出します。
そして、マーガレットは 自分が無価値な人間だと思わずに済むように、エリザベスに時々ヘマをしてほしいと言って去っていきました。
9話 暗殺者たち
女王の夫という立場でありながら、飲み歩くのをやめず泥酔して帰ってくるフィリップにエリザベスは、帰って来たのを確認するといつも寝たふりをしていました。
朝起きてもフィリップの姿はなく、すれ違う日々に孤独を感じるエリザベス。
その後、エリザベスは自分の馬が競馬に出場することになり、マーガレットたちと見に行きました。
見事、一等を獲得したエリザベスの馬に会場は大歓声。
フィリップも駆け付けましたが、幼なじみでブリーダーのポーチーとエリザベスが一緒に喜んでいる姿を見て嫉妬して去っていきます。
家に帰ったエリザベスを待っていたフィリップは、ポーチのことを侮辱した後に友人と飲みに行ってしまいます。
一方で、80歳の誕生日を迎えたチャーチルは、体調が悪いながらも「これからも首相として活躍する」と宣言しましたが、自分へ送られた肖像画を見て激怒し、こんなに老けて憔悴した姿は自分ではないと、画家に怒鳴り散らしたのです。
しかし、老いとは残酷なモノで自分の姿をしっかりと受け入れるべきだと画家に言い返され、引退を決意します。
その後、フィリップがポーチに苛立っていることを知ったエリザベスは「私が愛した男は、あなただけ。あなたは同じことが言えるの?」と言うと、フィリップは何も答えることができず、去っていくエリザベス引き留めることもできませんでした。
【ザ・クラウン】シーズン1最終話のネタバレ
家族の絆
エリザベスが、マーガレットと約束をした2年の月日が流れ、彼女はピーターと結婚するつもりでいました。
秘書官に早速報告をしに行ったエリザベスでしたが、25歳になったからといって自由に結婚が出来るわけではなく、意思を伝える資格を得ただけだと言われてしまったのです。
そんな話は聞いていないと驚くエリザベスでしたが、他にも議会の承認が必要だと言われ頭を抱えてしまいました。
家族としては結婚を認めたいエリザベスでしたが、議会に従わないと王宮は分裂するだけでなく、宗教上の問題もあるというのです。
そんな中、エリザベスは母親に提案され、フィリップに自分の代理として数週間オーストラリアに向かわせることに。
議会たちが自分のことを追いやりたいと思っていると激怒しましたが、拒否できずに渋々同意しました。
あらゆる手を尽くしたエリザベスでしたが、マーガレットが結婚したいならば王族としての権利を放棄するしかないと言われてしまいます。
エリザベスがマーガレットに話すと、ピーターと結婚できるなら地位やお金は必要ないと、彼女の決意は固いようでした。
そして、新聞や国民は自分の味方をするとエリザベスを脅し、自分の味方なら政府を変えて欲しいと言ったのです。
王女の決断
マーガレットがエリザベスに言ったように、メディアではピーターとの結婚がどうなるのかで持ちきりになっていました。
エリザベスは、首相に掛け合い父親と家族の絆をなによりも大事にしたい、マーガレットを裏切りたくないと伝えます。
大司教たちにも頼み込んだエリザベスでしたが、彼らは聞く耳を持ってくれませんでした。
王冠を守るという女王としての務めを果たせと言われたエリザベスは、悩んだ末にマーガレットを呼び出し、結婚するなら王族としての権利を放棄するしかないと伝える他なかったのです。
マーガレットは、エリザベスは何もわかっていないと泣き出し飛び出して行きます。
王族としての権利を放棄せず、ピーターとの別れを決意したマーガレットは、エリザベスを一生許さないと心に決めたのです。
妹の期待に沿えず落ち込むエリザベスでしたが、フィリップが追い打ちをかけるように嫌味を言い放ってオーストラリアに旅立って行きました。
【ザ・クラウン】を観る上での予備知識
2013年まで、イギリス王室の人間と結婚する際には、君主の許可と議会の承認が必要でした。
カトリック教会の規律がとても厳しかったのです。
もし、王族が規律に背いて結婚した場合は婚姻自体が無効になっていました。
【ザ・クラウン】シーズン1の感想
女王として務めを果たそうとするエリザベスの心労に比べると、フィリップやマーガレットが自分勝手にも思えます。
フィリップがエリザベスの味方をしない場面が多く、妻としても毎晩のように飲み歩く彼を見ているのは苦痛だったでしょう。
ピーターと結婚できるなら裕福な暮らしができなくても良いと言っていたマーガレットは、結局王族の暮らしを捨てることができなかったのでしょうか。
マーガレットを結婚させる為にどれほどの人間と会い、交渉したかを理解してもらえないエリザベスが、可哀そうに思えてなりません。
シーズン2では、エリザベスとマーガレットの仲がどうなってしまうのか……。
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