錦戸亮が主演のドラマ『トレース』の最終話が放送されました。ついに”武蔵野一家殺人事件”の真相が明らかに!しかし、遺族の真野にとってはあまりにもエグすぎる真相でした。果たして真野は前に進むことができるのか……。それでは『トレース』最終話のネタバレ解説をお届けします。
ドラマ『トレース』
ドラマ『トレース』11話(最終話)のあらすじ
“武蔵野一家殺人事件”の真相を解明するべく捜査をする真野。
真野は、協力者の早川から、食品会社オーナー・佐保が”武蔵野一家殺人事件”と関連があると聞きます。
その後、姉・仁美の解剖を担当した医師のもとを訪れた真野は、解剖医から“胎児の絨毛”を手渡されました。
解剖医は、25年の間密かに、姉・仁美の胎児の絨毛を保管していたのです。
胎児のDNAと佐保のDNAが一致すれば、”武蔵野一家殺人事件”の真相に一気に近づけると思った真野は、佐保に会いに行くことにしました。
しかし、佐保の会社に到着した途端、爆発音が響きます。
爆発があった場所に行ってみると、そこには、爆発に巻き込まれて死亡した佐保の姿が……。
その後、佐保の心臓血を鑑定してみると、胎児のDNAとは一致しませんでした。
“武蔵野一家殺人事件”の新たな手がかりを得ることができなかった真野は、姉・仁美の交友関係をもう一度調べ直すことに。
聞き込みをしていくうちに、仁美が刑事部長の壇と関係があることが分かり……!?
ドラマ『トレース』11話(最終話)のネタバレ解説
武蔵野一家殺人事件まとめ
兄・義一:”武蔵野一家殺人事件”の犯人だと断定される。当時は高校生でイジメられており、不登校に。
姉・仁美:藤田科長が残したノートに“仁美・妊娠3か月”と記されていた。
新妻:義一をイジメていた主犯格。事件後はホームレスとなり、何者かに殺害される。
佐保:新妻と共に、義一をイジメていた。先日死亡。
早川:真野の兄・義一の元担任。新妻が死亡した直後に真野の前に現れ、その後は真野の協力者となる。
壇:現在は刑事部長。”武蔵野一家殺人事件”の10日前に仁美と一緒だったところが目撃されていた。
今回新たな事実として判明したのは、刑事部長の壇が、真野の姉・仁美と顔見知りであったということ。
事件当時、壇の父親は”警視総監”だったため、もし壇が事件に関わっていたとしても証拠をもみ消すのは容易だっただろうと推測されました。それに今も、壇が犯人だとしても証拠を全てもみ消されてしまうはず。
仁美を妊娠させた人物と殺人犯は別人?
「壇が黒幕なら真実を暴くのは難しい」と嘆く真野たち。
そんなある時、壇が、”視察”という名目で科捜研にやって来ました。
真野の同僚は、科捜研で長年働いているけど”視察”なんて初めてだと言います。
おそらく壇は、真野が”武蔵野一家殺人事件”のことをどこまで調べているかを偵察しに来たのでしょう。
自身のDNAの痕跡を残さないように慎重に振る舞う壇。と思いきや、壇は突如「これ、DNAを採取する道具ですよね?やってみたかったんだ」と言い、自身のDNAを採取し始めました。
そして「君は”武蔵野一家殺人事件”の生き残りだよね。これ(僕のDNA)が欲しかったんでしょ?」と言って、DNAをその場で真野に手渡すのでした。
もし壇が仁美を妊娠させた人物なら、自分のDNAを手渡すはずがありません。
よって、壇は仁美の妊娠に関しては無関係なのでしょう。
鑑定した結果、やはり壇のDNAと胎児のDNAは不一致でした。
この時点で考えられるのは、真野の家族を殺害したのは壇だけれど、仁美を妊娠させたのは別の人間であるという説。真相は果たして!?
胎児の父親はまさかの早川!?
真野が早川と”武蔵野一家殺人事件”の話をしている時、早川は犯人しか知りえないことを口にしました。
「君のお姉さんは妊娠3ヶ月だったわけだから、9月ってことか」
真野は、早川に”姉が妊娠していた”とは話したけれど、”妊娠3か月だった”とは言っていません。
早川に疑いを向けた真野は、早川が使用したストローを持ち帰って鑑定をしました。
すると、姉の胎児のDNAと早川のDNAは一致。姉の仁美を妊娠させたのは早川だったのです。
真野からしてみれば、早川は”武蔵野一家殺人事件”の最初の協力者で、信頼もしていました。
なのに早川が姉を妊娠させていたなんて、受け止めがたい真実だったことでしょう。
壇と早川の共犯か!?
思えば、早川はいつも良いタイミングで真野の前に現れては情報を与えてくれました。
そして、真野の動きを先回りするかのように、次々と事件が起こりました。
真野が早川とともに、佐保の会社を訪ねた時にタイミングよく爆発が起こったこと。
真野が、”壇が事件と関係あるのではないか”と疑い始めた時に、タイミングよく壇が科捜研に”視察”に来たこと。
もしも早川が、真野の動向を黒幕の壇に報告していたとすれば、これまで犯人に先回りされていた理由も説明がつきます。
早川に真実を聞き出そうと思った真野は、早川の家を訪れました。
しかし早川の姿はなく、部屋に遺書が残されていたのでした。
遺書には”死んでお詫びします”と書かれており、その文面は、“武蔵野一家殺人事件”で兄が残した遺書とまるっきり同じ文面だったのです。
真相~歪んだ動機~
結論から言うと、殺人犯は早川で、黒幕は壇でした。
仁美関連の真相がエグい!
義一がイジメを受けるようになり、壇は、義一が苦しむ顔を存分に見られるようになり満足感を得ていました。しかし、やがて義一が不登校になってしまいます。
不登校になってしまっては義一の苦しむ顔を見られない、と嘆いていた頃、仁美が壇のもとにやってきて、とあることを懇願しました。
懇願した内容とは「早川をイジメて二度と立ち直れないようにしてほしい」というもの。
仁美は当時、早川と不倫関係にありましたが、仁美が身ごもった途端に仁美を捨てました。
それが許せなかった仁美は、早川に報復しようと考えたのです。
壇は「俺はお前の兄・義一をイジメるように指示した人間だぞ」と言いますが、仁美は「そんなの関係ない。兄なんてどうでもいいし」と吐き捨てるのでした。
真相を聞いて取り乱す真野。
「そんなの作り話だ」と言う真野に、壇は証拠映像を見せつけました。
この真相は、真野にとっては耐えがたいものだったはず。
真野の心にのしかかったであろう悲しみや苦しみは、とても計り知れません。
早川の精神崩壊
壇はその後、「早川をイジメて」という仁美の話に乗ることにし、早川をイジメるように新妻たちに指示をしました。
イジメによって早川が精神的に追い詰められたころ、壇は追い討ちをかけるように「仁美は出産して、あんたの家族を壊そうとしている」と耳打ちします。
「俺はどうすればいい?」と問う早川に「殺しちゃえば?」と答える壇。
もともと精神が壊れかけていた早川は、その時すでに正常な判断などできなかったのでしょう。
壇に言われるがままに仁美を殺害。
そして、その後に帰宅した両親や義一をも殺害したのです。
ドラマ『トレース』11話(最終話)の感想
ついに”武蔵野一家殺人事件”の真相が明らかに!真相は想像以上に重くてエグい内容で、俳優たちの迫真の演技と相まって、ひたすらに圧倒されました。
真野はいつも「真実を証明することで遺族は救われ、そして前に進める」と言っていましたが、真野自身はこんなにエグい真相を知って本当に救われるのか?と心配になりました。
ですが、ラストシーンは真野の笑顔で締めくくられており、真野なりに前に進んでいることを示す終わり方でしたね。
また、最後に寝たきりの壇が目を開けたことで、続編の可能性も大いに出てきました。期待しましょう!