【TRACES 証拠は語る~誰が母を殺したのか?】葬られた過去を掘り起こした時、浮き彫りとなった真実とは!?

クライム

スコットランドの推理作家ヴァル・マクダーミドの原案をドラマ化した【TRACES 証拠は語る~誰が母を殺したのか?】ネタバレと感想。幼少期に殺人事件で母親を亡くしたエマ。就職先として故郷スコットランドに戻ったエマは、母の死と再度向き合う事になるのですが……。

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【TRACES 証拠は語る~誰が母を殺したのか?】あらすじ

幼い頃に痛ましい事件で母マリーを亡くしたエマは、その後叔母に引き取られイングランドで暮らしていました。

大学卒業後はデイサイド大学内の科学捜査研究所の助手の仕事を見つけ、故郷スコットランド・ダンディーに戻り、法科学を学ぶため大学教授サラが開設した”MOOC”というオンラインコースを受講することに。

第1回目のオンラインコースに参加したエマは、コースで取り上げられている架空の事例がマリーの事件と酷似していることに気がつきます。

動揺したエマは教授にそのことを伝えるも、あくまで架空の事件であり関連性はないと否定されてしまいます。

しかし、疑念を払拭できなかったエマは、独自に母の死の真相を探ることにしたのです。

そんな中、炎に関する専門家でもあるサラが、同僚キャシーと共にクラブ”シークレッツ”で起きた火災調査に協力することになります。

以前、シークレッツの改装を請け負っていたのはマカフィー建設という会社で、遺族は改装に問題があったとしてマカフィー建設の取締役ダニエルと当時の取締役だったダニエルの父を訴えました。

そんな窮地に陥ったダニエルと、エマが出会って恋に落ち関係を深めていきます。

しかし、この2人の関係とマリーの死が結びついていくことになるのです。

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【TRACES 証拠は語る~誰が母を殺したのか?】ネタバレと見どころ

徐々に加速する疑惑と真実

エマは、故郷で始める新しい仕事に期待と希望に満ち溢れていましたが、仕事を初めて早々母親の死を思い出させる出来事に出くわしてしまいます。

辛い記憶が蘇ってしまったエマが再会したのが幼なじみのスカイです。

スカイとは母が生きていた頃、家族ぐるみで仲良く付き合っており親友と呼べる関係でした。

スカイの提案で一緒に暮らすことにしたエマは、2人でクラブに繰り出しハジけた夜を過ごします。

エマは、これからストリートドラッグについて研究する予定なのに自らストリートドラッグを服用してしまうという無謀な行動を取るも、この一件は後につながる伏線となっています。

記憶を失くして私物をクラブに置き忘れたと気づいたエマは、翌日取りに行った先でマカフィー建設の取締役ダニエルと運命的な出会いをしました。

その後、母親の死の真相を探っていくうちに、ダニエルの父やエマの両親と養父、そしてスカイ親子との接点が次々と浮き彫りになっていのです。

母の死の真相に向けて物語は徐々に加速していく後半は、ドキドキが止まりません!

2つの事件

ドラマは、クラブの火災事故とエマの母マリー殺害の再捜査が並行して進んでいきます。

一件関りのないような2つの事件ですが、2つの事件に関わっていたのがダニエルの父フィルです。

初めはそこまで悪い人に見えませんでしたが、エマはフィルといる空間に居心地の悪さを感じていました。

エマの態度や表情によって、フィルがだんだんと悪い人に見えてきます。

実際、フィルはクラブ火災に関しても、マリー殺害に関しても黒だったと判明することになりますが、そこに行きつくまでの巧妙なストーリーの組み立て方が、さすが推理作家の原案という感じで面白いです。

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【ミニ情報】

オープニング曲”Don’t Let Me Be Misunderstood”

ドラマのオープニングで流れる曲「Don’t Let Me Be Misunderstood」は、60年代にヒットしたエリック・バートンとアニマルズの歌が有名です。

初代の曲はミディアムテンポとなっていますが、その後、ジャズシンガーのニーナ・シモンが、しっとりとしたバラードでカバー曲を出しました。

オープニング曲としてバレリー・ブルサードが歌う”Don’t Let Me Be Misunderstood”も、ニーナと同じくしっとりと歌い上げられています。

スローテンポなので、英語が苦手な方でも口ずさみやすいと思います。

”Don’t Let Me Be Misunderstood”

Baby, do you understand me now
Sometimes I feel a little mad
Well don’t you know that no one alive
Can always be an angel
When things go wrong I seem to be bad

But I’m just a soul whose intentions are good
Oh Load, please don’t let me be misunderstood

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エマ役のモリー・ウィンザーに注目

このドラマの主役を務めたモリー・ウィンザーは、イギリス・ノッティンガム出身の女優です。

イギリスのごくごく普通の女の子エマを演じたモリー。

ドラマとなると個性的なキャラクターとなりがちな中、どこにでもいるようなキャラを演じるのは、逆に難しい気がしますがモリーは違和感なく演じていました。

2020年現在、23歳のモリーですが女優としての経歴は長く、2007年に映画【イマジナリーガール】でデビューを果たし、2017年に製作されたドラマ【Three Girls】で、BAFTAの主演女優賞を受賞しています。

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【TRACE証拠は語る~誰が母を殺したのか?】感想

過去の母親の事件と現在の事件の結び付け方など、とてもよく構成されたストーリーでした。

母の死の真相を探るうちに事件以外の真相も浮き彫りとなっていき、エマの母親に対する印象が気になるところです。

ダニエルは良い人なのかエマを裏切るのか、最後までハラハラしましたが良い人だと信じます!

それぞれのキャラクターについても1人1人を丁寧に描いていて、中心となるストーリーに加え各登場人物の話も枝葉のようにちょこちょこ知れて面白かったです。

イギリスドラマは地味ですが、地元の生活の一部をリアルに描いている作品が多く今作もとてもリアルに感じる事の出来る作品でした。