【大唐女法医~Love&Truth~】35話・最終回(36話)。隋復興を目論んできた黒幕は誰なのか、ついに最終話で明らかになります。すべてを解決した登場人物たちそれぞれの行く末はどうなる!? また、謎めいたラストシーンも見逃せません!この記事ではネタバレ感想をお届けします。
35話のネタバレ
追われる身
太陽の光で桜陽皇蝶が自然発火したことに気づいた冉顔は、大理寺の牢屋にいる蕭頌に伝えに行きますが、彼は牢屋内の別の場所で拷問を受けていました。
現れた蘇伏はわざと拷問を冉顔に見せつけ「憐れむほど鞭打ちの回数を増やす、だから大人しく従え。そなたは私のものだ」と冷ややかに言います。
その無情さは、心を失ってしまったかのよう。
拷問が終わった蕭頌は、白義から届いた報告文に目を通します。
“死亡した10名の兵士全員は、孫振の手引きで働いていた孤児”
やはりこの件には孫振が関与しているに違いないと思った蕭頌は、部下を身代わりに立てて脱獄し、孫振の屋敷を探りに行きます。
すると何者かに眠らされ、目覚めるとなぜか隋軍の鎧を着せられていました。
そして屋敷の外では、“大勢の者たちが隋軍の鎧を着て跪いている”という異常な光景が広がっていたのです。
ちょうどやって来た陛下が跪いている者たちを配下に確認させると、全員死んでいました。
2階にいた蕭頌は見つかり、謀反および孫家一家を皆殺しにした罪を着せられて追われる身となってしまいます。
蕭頌の死!?
冉顔のもとに、蕭頌の連絡用の鷹が文を届けにきました。
文に書かれた場所へいくと、蕭頌に会うことができ2人は抱きしめ合います。
蕭頌は「黒幕の真の標的は陛下で、隋の皇帝の名を借りて陛下を討とうとしているのだろう」と推測。
そんな話をしているところに、追っ手の蘇伏たちがやってきたため2人は別れて逃げることにします。
蕭頌は逃げている途中で蘇伏に矢を射られて倒れました。
蘇伏が生死の確認をすると、蕭頌は死んでいました。
杜鵑花
蕭頌の死を知らされた冉顔が王宮に赴くと、蕭頌の家族も来ており彼の無実を訴えていました。
陛下から蕭頌の検視を頼まれた冉顔でしたが、彼が死んだら後を追うと決めていたため手首を切ります。
意識が薄れゆく中、彼女は蕭頌の袖から杜鵑花がこぼれ落ちたのを見逃しませんでした。
蕭頌の体の状態を調べた冉顔は、杜鵑花による仮死だと確信。
しかし陛下には「疫病死だからすぐに焼却するべき」だと偽り、蕭頌の体を林に連れて行きました。
ついてきた蘇伏は、蕭頌が本当に疫病かどうかを確かめようとしますが、そこに白義たちがやってきて揉めます。
冉顔はその隙に遺体に見せかけたものを燃やし、1人にしてくれと頼みます。
全員が去ったあと、彼女は近くに隠しておいた蕭頌の体に駆け寄り、針で生き返らせました。
その後。
冉顔、蕭頌、白義は孫一家の殺人事件を調べます。
捜索した結果、屋敷の一室に咲いていた月下美人に桜陽皇蝶の毒が仕込まれていました。
おそらく、花が開いたタイミングで毒が広がり全員死亡したのだろうと冉顔は言います。
最終話(36話)のネタバレ
別人のようになってしまった理由
白義たちの乗る馬車を強制的に止めた蘇伏は、積まれていた月下美人(証拠品)を燃やすよう部下に命じます。
すると桑辰は、証拠品をなんとか取り戻そうと燃えた月下美人に触ったことで、大やけどを負ってしまいました。
冉顔は蘇伏に「“隋候の珠”を渡すから 桑辰に治療を受けさせて」と条件を出します。
そして別人のように非情になってしまった蘇伏に「なぜこんなに変わったの?心を失ったの?」と疑問をぶつけました。
すると蘇伏は、無意識のうちに冉顔に平手打ちをしてしまい、意識を失った彼女を見てハッと我に返ります。
彼は飲まされている毒の紫枯散のせいで正気を保てなくなっているのです。
黒幕はあの人だった!
蘇伏と冉顔の前に現れた頭首こと東陽夫人は、冉顔から“隋候の珠”のありかを聞き出そうとします。
冉顔は人質にとられてしまった桑辰たちの身柄を引き渡すことを条件に、王宮の両儀殿に珠があることを教えました。
それを聞いた東陽夫人とその仲間たちは、陛下が狩りで不在のときを狙って王宮に侵入。
人質との交換が条件なため、桑辰、晩緑、冉雲生も一緒です。
目的の両儀殿に入った東陽夫人が、念願の珠を手に入れた瞬間……。
あらかじめ控えていた蕭頌たちが突入してきて乱闘になります。
そのさなか、冉顔は冉雲生に「持ってて」と言って“隋候の珠”を渡してしまうのですが、実は冉雲生こそがすべての黒幕でした。
隋の末裔である彼は、随の復興を目論んできたのです。
“隋候の珠”を手にした冉雲生は、解読文に書いてあった通り“置物の龍の口に珠をはめこみ作動”させようとしますが何の反応もありません。
それもそのはずで、彼が手にした珠は冉顔たちが用意した偽物だったのです。
そこに陛下が登場します。
実は、火麒社の者たちをこの場におびき出しのは、陛下と蕭頌の策だったのです。
蕭頌は陛下に、本物の珠は玉璽の中にあるのではないかと進言し、陛下が確かめてみると本当に珠がありました。
陛下が龍の口に珠をセットすると、今度こそ仕掛けが動き、龍の置物からまばゆい光が放たれました。
直後に「逆賊を捕らえろ!」と陛下が号令をかけたことで、再び乱闘がはじまります。
そんな中、ギリギリ正気を保っている蘇伏は東陽夫人を刺し殺しました。
一方、逃げ場をなくした冉雲生は、体に巻きつけていたダイナマイトで脅しながら冉顔を人質にとり、ゆっくりと部屋から出ていきます。
それを見た蕭頌と蘇伏は、目配せをしたあと同時に動きました。
蕭頌は冉顔を救助、蘇伏は冉雲生に飛びかかり一緒に階段を転がり落ちていきます。
直後、ダイナマイトは爆発しました。
初めて出会った清鸝館で
蕭頌はこたびの功績により手厚い褒美を賜ったものの、逆賊(冉雲生)の従妹である冉顔に会うことを禁じられてしまいます。
その夜、この地を去ることになった冉顔に会いにいった蕭頌は、後ろから抱きしめて心の中で囁きました。
もしも来世があるのならまた出会いたいと。
*
冉顔が長安から追い出されて1年が経ちました。
昔のように蘇州で検視人として活躍していた彼女はある日、何者かに清鸝館に呼び出されて赴きます。
そこに居たのは蕭頌でした。
2人は1年ぶりの再会をかみしめるように抱き合い、そして口づけを交わします。
初めて出会った、思い出の清鸝館で。
*
ラストシーンでは場面が変わり、面紗をした黒づくめの男が映り「決して離さない」と口にします。(蘇伏?)
35話の感想
蘇伏が急に悪役みたいになっていて、でもこれは冉顔への情を断ち切ったことの表れかと思ったのですが、どうやらそういうわけでもない様子……。
むしろ「絶対に冉顔を手に入れてやる」と手段を問わなくなりました。
権力を使って蕭頌を痛めつけたり、冉顔を苦しめたりと全くもって蘇伏らしくない。
あまりにも今までの蘇伏と違うため、脚本家が変わったのかと疑いたくなるレベルでした。
もう少し自然に彼の変化を描いてほしかった気がします。
最終話(36話)の感想
ついに終わってしまいました!
前回別人のようになってしまった蘇伏ですが、毒の影響で正気を失っていただけのようです。
思えば彼は、いつもどんな時でも冉顔を守っていました。
最終話でも彼女を守るために、ダイナマイトを巻きつけた冉雲生と階段を転がり落ちていくシーンは涙を誘われました。
ラストシーンで映った黒づくめの男は、きっと蘇伏だと思われます。
シーズン2を匂わせる終わり方でしたが、もしも続きが制作されたらどんな内容になるのか!?
来期もまた、予想の斜め上をいくトンデモ展開なのか、今から期待が膨らみます。
そして冉顔と蕭頌が、初めて出会った清鸝館で口づけをするというラストの締めくくりも最高でした。
ただ、ドラマの軸であり最後まで引っ張った“隋候の珠”に関しては、結局なんだったのかよく分からなかったです。(光っただけのような……笑)
もう1点残念だったのは、高氏や李県丞たちが属していた「内衛門」という組織についても全く触れられなかったこと。
結局「内衛門」を操る黒幕は誰だったのか、そのあたりも解明してほしかったです。
全体を通して考えるとミステリー色の濃いドラマでしたが、程よいバランスで恋愛模様が描かれていて楽しめる作品でした。
何より、白義や桑辰といった脇を固めるキャラクターがとても良かったです。