【月に咲く花の如く】71話・72話。
物語も終盤に差しかかりました。
星移と趙白石、それぞれの愛はどのような終着を迎えるのでしょうか。
また、悪の根源である郡王を倒すことはできるのか!?
この記事では、ネタバレ感想をお届けします。
【月に咲く花の如く】ネタバレ71話
沈家の行く末
※以下、結末に関する重要なネタバレを含んでいますので、未視聴の方はご注意ください。
沈家の月生を殺した犯人は、杜明礼の側近である查坤でした。
四海は、その真実を知って言葉を失います。
今まで手を組んできた杜明礼&郡王こそが真の犯人だったからです。
四海はこれまでの自分を恥じ、月生の敵討ちのためにも、自身が陥れた蔚文のためにも、郡王に一矢を報いると誓いました。
手始めに、銭荘の帳簿を用意。
その帳簿には、郡王名義の預金や収支の流れなどがすべて細かく記されています。
ところが、四海の動きが郡王に知られてしまったのか、四海は斬首されてしまいました。
四海の妻も後を追い、沈家の人間は全員亡くなってしまったのです。
星移以外は……。
死にゆく人たち
※以下、結末に関する重要なネタバレを含んでいますので、未視聴の方はご注意ください。
趙白石のもとに、かつての師匠である張が訪ねてきました。
郡王の勢力が絶大になっていく一方で、張一派は肩身が狭くなるばかり。
そこで張は、主をくら替えして返り咲こうと考え、郡王の配下である趙白石に会いに来たのです。
郡王に自分を推薦してほしいと。
「師だったよしみで何とか頼む、手土産も用意している」と張は言います。
趙白石は、以前に張が周瑩を死に追いやったことが許せず、それ以来 張とは完全に縁を切りました。
今でも許す気はありませんが、ひとまず手土産が何なのか聞いてみることに。
「手土産は、杜明礼だ」
張いわく、逃亡中の杜明礼が助けを求めてきたので今はかくまっているとのこと。
杜明礼を引き渡すかわりに郡王に自分を推挙してほしい、それが張の交換条件です。
後日。
趙白石は、張の交換条件をのんだフリをして、張に杜明礼を連れてこさせました。
捕縛された杜明礼。
夜になり、趙白石は杜明礼の縄をほどいて短剣を渡し、別の部屋にいる張を殺すようそそのかします。
杜明礼は言われたとおり張を刺したあと、京の歌を口ずさみながら自害しました。
杜明礼の死を見届けた趙白石は、瀕死の張に言葉をかけます。
趙「驚きましたよ。杜明礼が外へ逃げずに、あなたを刺すなんて」
張「私も驚いたよ。お前がこんなに腹黒いとは」
趙「あなたから最後に教わったことです」
趙白石は言葉を続けます。
「かつての私は国と民に尽くしたが、愛する人を守れなかった。牢獄された周瑩を助けることができなかったあの時から、私は変わったのです」
そんな趙白石の独白を聞きながら、張は息絶えました。
【月に咲く花の如く】ネタバレ72話
心は永遠にあなたと共にある
没落して荒れ果てた沈家に、星移が戻ってきました。
家族が全員亡くなり無人となった屋敷に入ると、位牌の前に火のついたロウソクが……。
先ほどまで点いていたであろう線香が残っていることからも、誰かが来たのだろうと思われました。
星移は、家族の位牌のまえで誓います。
「この手で朝廷を覆して郡王をたおし、必ず敵を討ちます」と。
ふと座布団のしたに何かがあることに気づいて取り出してみると、それは銭荘の帳簿でした。
(おそらく、四海が隠しておいたのでしょう)
その後、星移が屋敷内を歩くと、婚礼用の赤いカーテンや布が一面に飾られていていました。
そして、花嫁姿の周瑩が現れます。
周「あなたが必ず戻ると分かっていたわ」
星「君がここで待っていると分かっていた」
周「以前誓ったでしょ、私を必ず妻にすると」
星「嫁いでくれるのか?」
周「これからは、生きるも死ぬも永遠に一緒よ。2度と離れない」
星「離れるものか」
こうして2人は、永遠の愛を誓いました。
夜明けになり、国から追われる身の星移は再び去るといいます。
星移はやり残したという“女子学堂”の夢を周瑩に託し、革命が成功するまでは会えないと言い彼女を抱きしめました。
そして「心は君とともにある」と告げ、星移は去るのです。
星移からの手紙
※ネタバレ注意
趙白石のもとに、星移からの手紙と銭荘の帳簿が送られてきました。
“我々は、歩む道は違えど国と民を思う気持ちは同じだと信じています。
あなたの周瑩への想いも、よく存じております。
家族を失い革命に身を投じる私は死をおそれず、たとえ戻ってこれたとしても余生はわずか。
ゆえに、誰より愛しながらも、私と周瑩の縁はすでに尽きているのです。
あなたと周瑩にはまだ未来がある。どうか彼女を大切にしてください“
星移からの手紙で周瑩を託された趙白石は、しまっていた“赤い布”を取りだして眺めます。
(赤い布は、かつて周瑩が手に巻いていた布)
趙白石は周瑩に縁談を申し込むことを決意し、まずは中院当主の蔚全に「周瑩を娶りたい」と話を通しました。
数日後。
星移から女子学堂を託された周瑩は、さっそく建設の準備にとりかかっていました。
それを見た趙白石は、周瑩が星移のために女子学堂に力を注いでいることを察し「もしや、星移に会って逃がしたのか」と責めました。
周瑩は肯定し「でも最後よ。私たちはきっと、もう2度と会えない」と口にするのです。
積年の愛
※ネタバレ注意
周瑩は、蔚全から「趙白石がお前を娶りたいそうだ」と聞いて絶句。
趙白石に嫌われていると思い込んでいる周瑩からすると、彼からの縁談はとても信じられないことなのでしょう。
周瑩が趙白石の職場の前で地面に座って待っていると、気づいた趙白石が隣にやってきて地面に座ります。
「何で縁談を申しこんだの、私のこと嫌ってたでしょ」
「それははるか昔のことだ。気づかなかったのか、私が次第にそなたを見直し、愛したことを」
趙白石は告白を続けます。
かつて、周瑩が盗賊にさらわれたと聞いたとき大いに動揺し、自分の気持ちに気づいたと……。
「救いようがないほど愛していると気づいてしまった」
今までは、道徳や世間の視線をおそれて気持ちを抑えてきたが、世の中は大きく変わり寡婦の再縁は不道徳ではなくなったと話す趙白石。
「周瑩、私の妻に」
「考えたこともない。……それより、お偉いさんが地面に座るなんてみっともない」
「そなたと居られるのなら構いはせぬ」
※真面目な性格の趙白石からすると、地面に座るなんてとんでもないこと。そんな彼が地面に座ったのは、周瑩の隣にいられるのなら体裁をも捨てられるという気持ちの表れなのでしょう。
【月に咲く花の如く】感想71話
※ネタバレ注意
初期から出ていたメンバーのほとんどが亡くなりました。
初期のころは笑いが絶えないドラマでしたが今となってはシリアスな場面が多く、回が進むごとに精神がすり減ります。
今回は4人(杜明礼、四海、四海の妻、張)が死亡しましたが、どの人物の死もあっさりとしたものでした。
せめて四海の死は、もう少し丁寧に描いてほしかった気がします。(そもそも亡くなったことがショック)
杜明礼の死に関しては、一蓮托生である查坤が死亡した時点で杜明礼の死も予期していたので納得です。
悪役と言えど、思い入れのあるキャラクターが亡くなるのは悲しいものですね。
また、家族をすべて失った星移が不憫でなりませんし、彼自身も今や国に追われる身。
残り3話で星移が幸せな結末を迎えられるのか気になるところです。
話は変わり、趙白石が変わってしまった理由が今回ハッキリしました。
かつての趙白石は、善以外の選択肢はないとばかりに、純粋でまっすぐに生きる青年でした。
けれども、どれだけ真っ当に正しく生きていても、愛する人を守れるだけの力がなければ意味はないと彼は思ってしまったのですね……。
趙白石にとっては、死刑宣告をうけた周瑩を助けられなかったことが、よほど苦しいことだったのでしょう。(当時は慟哭していましたし)
変わったとはいえ、彼の根っこにある正義感や善の心は変わっていないと思うので、きっとチャンスさえあれば悪の根源である郡王を倒してくれるはずです。
【月に咲く花の如く】感想72話
※ネタバレ注意
72話にしてやっと!周瑩と星移は愛を確かめ合い、夫婦の誓いをたてました。
といっても、正式な結婚ではないので心の中だけの夫婦ということなのでしょう。
「これからは生きるも死ぬも永遠に一緒よ」と誓いましたが、実際の2人はすぐに離れ離れになってしまいました。
離れていても心は共にあるという、精神的な意味での誓いだったのでしょうね。
2人ともが、もう2度と会えないだろうと悟りながら愛の誓いを立てたことがとても切ないです。
星移が趙白石に宛てた手紙も泣けました。
革命に命を投じるつもりの星移は、2度と周瑩に会えないだろうことを悟ったうえで、周瑩のことを趙白石に託したのです。
かつての星移は、周瑩が皇帝に嫁ごうとも、誰に何度嫁ごうとも絶対に自分のものにするという愛し方でした。
しかし今は、周瑩の幸せのためなら自分が身をひいても構わないという愛し方。
その変化に星移の成長を感じると同時に、かつてのバカっ可愛い彼を恋しくも思います。
一方、周瑩を託された趙白石は、今まで抑えていた彼女への愛をようやく解き放ちました。
愛を伝える趙白石は純粋さがにじみ出ていて素敵でしたし、それでいて長年の深い愛が伝わる素敵な告白でした。
周瑩が幸せになるのなら、趙白石と結ばれるのも良いと思います。
ただ周瑩は、星移と永遠の愛を誓ったばかりなので、今はまだ趙白石を受け入れられないでしょう。
※次回73話・74話(最終話)のネタバレ感想はこちら。
キャスト相関図はこちら