岡田結実が主演のドラマ『私のおじさん』第4話が放送されました。
視聴者が求める”攻めた内容”を企画する千葉Dと、コンプラや視聴率を重視する上司との板ばさみになってしまった泉P。
そんな千葉と泉のすれ違いが切なく描かれており見ごたえあり!
それぞれの苦悩に共感する第4話のネタバレ考察をお伝えします。
『私のおじさん』第4話のあらすじ
主人公のひかり(岡田結実)たちが製作しているバラエティ番組”ヤッテミー!”の視聴率が低迷中。
会議ではスタッフたちが、視聴率低迷の原因を話し合います。すると千葉D(城田優)が「攻めてないからだろ」と指摘。さらに千葉は”全裸でサバイバル”という攻めた企画を提案しました。
千葉の企画を聞いて「バズること間違いなし!」「久々の攻めた企画!」と沸き立つスタッフたち。プロデューサーの泉も賛成の意を示しますが、スタッフたちは「泉Pが本気でこの企画を上層部に通すとは思えない」という不安を抱きます。
そして案の定、翌日になって泉Pは「コンプラ的に全裸はNGと上に言われた」とスタッフたちに伝えました。泉Pは代案として”合唱”や”水着美女”を提示しますが、「どれも攻めていない内容」だと千葉は呆れ顔。
番組を面白くしたいという情熱で溢れる千葉と、上司に逆らえないサラリーマン気質の泉。ふたりのすれ違いは果たしてどうなるのでしょうか……!?
『私のおじさん』第4話の見どころ・考察
おじさんは新入社員にだけ見える妖精!?
オジサンは、ひかりにだけ見える妖精という設定。ですが、ひかりにだけ見えるからと言って、ひかりのことを助けてくれる絶対的味方というわけではありません。
ひかりが良くない言動をおこなった時には、ひかりを戒めるような毒言を吐いたり、ひかりが至らない時にはそれを気付かせてくれるような助言をするオジサン。
そんなオジサンについて、「新人にだけ見える妖精ではないか」という面白い書き込みをネットで見つけました。
ネットの情報によると、ひかりの上司たちが新人だった頃の回想シーンで、みんな”独り言”を言っているとのこと。つまり、新人時代にみんな”オジサン”が見えていたのではないかという推測ですね。
確かに、お局の馬場も、新人時代の回想シーンで泣きながら誰かに話しかけていましたし、出渕チーフも回想シーンで「うるさい!」と独り言を言っていました。
そして今回も、泉Pが若かったころの回想シーンで独り言を言っていたんです!これは本当に「オジサンは新人にだけ見える」という推測が当たっているかもしれませんね。
次回は、九条ADのメイン回。おそらく、九条の回想シーンも出てくると思うので、九条が新人のころに独り言を言っているかどうかを注視しようと思います。
まだまだ続く千葉Dのキスシーン
前回のラストで、千葉Dに不意打ちキスをされたひかり。翌朝の会議で、チラチラ千葉のほうを覗き見るひかりが可愛かったです。
ふたりの恋愛が始まるかと思いきや、千葉があまりにいつも通りなので、”前回のキスは一体何だったのか、発作?”とツッコミを入れたくなりました(笑)
もはやお決まりのようになっている、ラストでの千葉Dのキスシーン。
今回は、ドラマが終わりに近づいても千葉Dが画面に映る様子がなかったので、キスシーンは前回で終わりか……と思いきや、変化球が飛んで来ました。ひかりの携帯に「これヤバくない?」と仕事仲間から写メが届き、写メを開いてみると、なんと、千葉と居酒屋店員のキス写真だったのです!
何が何でもラストに千葉のキスシーンをねじ込んでくる製作側の姿勢、好きです。これこそ”攻めている”と言えますよね。
『私のおじさん』第4話の感想
視聴者が番組に求めるものとは?
視聴率が悪ければ番組が打ち切りになる可能性が出てきますし、続編や映画化も絶望的になってしまいます。なので、番組を制作している側として、“視聴率”を気にせずにはいられないということが分かりやすく伝わった第4話でした。
攻める内容であれば視聴率が望める(かもしれない)一方で、コンプラが壁として立ちはだかるーーー。そんな葛藤を抱えながら日々番組を作る千葉Dたちを応援したくなります。
一昔前に比べ、今は本当にコンプラが厳しいですよね。
コンプラというのは具体的に言うと、たとえば高校生の不良が主人公だとしても飲酒や喫煙はNGだったり、ヤクザとの逃走劇を描く際にヤクザがみんなシートベルトしていたり、といったことがコンプライアンスです。
今回の第4話では、千葉たちが”全裸でサバイバル”という攻めた企画をしますが、上層部がコンプラ的にNGを出してしまいます。
視聴者として攻めた番組が見たいと思う一方で、親として、あまりに倫理から逸脱した内容であれば不安を覚えることも確かです。なので一概にどちらが正解とも言えず、どちらの言い分も理解できて奥深かったです。
情熱の千葉vs保身サラリーマンの泉
番組を面白くするためなら何でもする情熱男・千葉Dと、上の命令に即従うサラリーマン気質の泉P。真逆のタイプの二人がぶつかる様は見ごたえがありました。
ぶつかると言っても、感情をぶつけているのは主に千葉Dだけで、泉Pは笑顔で受け流しているだけですが。二人どちらの言い分も理解できるだけに、どうやって丸く収めるのだろうとドラマの行く末がとても気になりました。
そして思うに、プロデューサーという職業は、泉のような人が一番向いているのではないでしょうか。現場と上層部の板ばさみになっても、どちらの意見も笑顔で受け流しつつ、汲み取るべき部分は汲み取れる人。
さらに、予算とコンプラが逸脱しないよううまく収めたり、上司に対していつでも迷いなく頭を下げることができるーーー。そんな立ち回りができる泉のような人じゃないとプロデューサーは務まらないのだろうと思いました。
そして、泉Pが、上司に頭を下げながら変顔をしていたシーンは、面白くもあり胸にグッときたシーンでした。泉は「だって、頭さげてる時って基本ヒマじゃん?」と飄々と言っていましたが、番組と部下のために何のためらいもなく頭を下げられる上司だということが、変顔という笑いを通して伝わってくる、秀逸なシーンだと思います。