各話あらすじ
与君歌(よくんか)~乱世に舞う運命の姉妹~1話から最終回までのあらすじネタバレ。本作は宦官に政権を掌握された皇帝と、命がけで皇帝を守ることを命じられた女護衛官の宮廷ラブ史劇。
大ヒット作「琉璃」のチョン・イーとチャン・ユーシーが再共演します。
1話:朝露の変
プロローグ
興の文宗は政治を牛耳る宦官の仇子梁を成敗しようとしますが、反撃されてしまいます。仇子梁に命を狙われた宰相の王揚は幼い孫娘2人を連れて逃げる途中で矢で射られて落命。この事件は朝露の変と呼ばれました。
朝露の変から8年後。文宗が崩御し、仇子梁は文宗の弟である斉焱を武宗として即位させ傀儡王朝を続けます。仇子梁に言われるがままで抵抗することもない斉焱は民から罵られていました。
逍遥外物丹
女護衛集団である紫衣局の程若魚は夜の山に遊びに行き、夜狩りをしていた斉焱に危うく射られそうになります。刺客に間違われた程若魚は斉焱に紫衣局の腰牌を見せました。
程若魚の名を聞いた斉焱は、近々執剣人(命を懸けて皇帝を守る護衛官)に就任する者だと気づくのでした。
後日、程若魚は養叔母であり紫衣局の尚宮である程兮とともに斉焱に謁見し、執剣人を拝命します。斉焱は程若魚に剣を授けました。
その帰り道、程若魚は仇子梁の養女である仇煙織に執剣人就任を祝福されます。程若魚は以前、街中に向かう仇煙織の馬車に乗せてもらったことがありました。
程若魚は仇煙織に馬車に乗せてもらったお礼に食事をおごると言いますが、その時仇子梁が来て仇煙織は仇子梁とともに帰ってしまいました。
仇子梁に「新任の執剣人とはどう知り合った」と尋ねられた仇煙織は「私の馬車に乗せました」と答えます。仇子梁は仇煙織に「他人に真の自分を見せるな」と忠告するのした。
斉焱は配下から程若魚が8年前に両親を失って叔母である程兮を頼って紫衣局に来たと聞きます。また程兮は斉焱付きの宦官である程懐智の妹でした。斉焱は配下に程若魚のことを調べるように命じます。
執剣人の部屋に入った程若魚は、持ってきた荷物の中から猫の人形”鈴ちゃん”を取り出して「執剣人の待遇は悪くない」と話しかけるのでした。
ある日、仇子梁は斉焱に”気ままな皇帝”にする丹薬逍遥外物丹を飲ませるよう仇煙織に命じます。その後、程懐智は仇煙織が朝早くから斉焱に1時間以上も拝謁しているのを怪しんで程若魚を呼び出しました。
仇煙織は程若魚が来たのを確認してから斉焱の茶に逍遥外物丹を入れます。斉焱は逍遥外物丹がどういう薬なのか知っていました。仇煙織は斉焱に紫衣局を取り潰すよう迫ります。
2人のやり取りを見ていた程若魚はわざと顔を汚して部屋に駆け込み、脇殿の火事を消し止めたと言いました。そして程若魚は暑いと言いながら斉焱の前にあった逍遥外物丹の入った茶を飲み干したのです。
唖然とする斉焱と仇煙織の前で程若魚は倒れてしまいます。斉焱が程懐智を呼び、仇煙織が帰ると程若魚は目を開けました。程若魚は茶は飲んだふりをしただけで袖で口をふいた時に吐き出していたと言います。
斉焱は程若魚をあまりに向こう見ずだと批判しました。そこへ来た程兮も斉焱の策を妨げたのではと言って程若魚をたしなめます。斉焱は程若魚に「そなたは機転が利くが物事の一面しか見ていない」と言いました。
斉焱と程懐智が立ち去った後、程兮は程若魚に「少し休んでなさい」と言って術で動けなくして斉焱を追います。
程兮は斉焱に、仇子梁に対して譲歩を続けるより一か八か戦うべきだと進言しました。
しばらくして戻って来た程兮は程若魚に世を欺き時を稼ぐためだと言って薬を飲ませます。それにより程若魚は逍遥外物丹の毒に侵されたように半年間武術が使えなくなるとのこと。
仇子梁のもとに帰った仇煙織は、毒を使わなくても斉焱はある方法で御せると進言し……。
感想
仇煙織が程若魚が来るのを確認してから茶に毒を入れた行動が謎ですね。仇煙織は程若魚に自分の罪を止めてほしかったのでしょうか。
それにしても程若魚はいくら命を懸けて皇帝を守る執剣人だと言っても毒が入っているとわかっている茶を自分で飲んでしまとは、斉焱の言うとおり”あまりに向こう見ず”ですよね。
でも程若魚がこれからどんな騒動を引き起こすのかちょっと楽しみでもあります。
2話:執剣人と掌棋人
賭け
夜になり、斉焱は程懐智に先帝に仕えていた李叙と鄭禄の話をします。
もし先帝が仇子梁の成敗に成功すれば鄭禄の手柄が大きくなるから李叙は鄭禄を消そうとしていた。先帝は李叙と鄭禄を信頼していたが、情報が漏れてしまい先帝は仇子梁に反撃された。
斉焱は程懐智と程兮を信じるべきかと程懐智に尋ねました。程懐智は自分の忠誠心は紛れもなく本物だと答えます。斉焱は程兮に進言について考えておくと伝えるようにと程懐智に言いました。
一方、程若魚は薬のせいで体が重くめまいがして夢でもうなされるようになります。
翌日、仇煙織は斉焱に狩りに行くように勧めました。斉焱は程懐智に朝議に出ずに狩りに行くと言います。程若魚は執剣人として斉焱の狩りに同行を命じられました。
程若魚は狩りに発つ前、仇煙織に今日の獲物の数で賭けをしようと持ちかけます。程若魚は自分が負けたら仇煙織の要求をどんなことでものむと言い、仇煙織が負けたら二度と斉焱の前に現れないようにと言いました。
仇煙織はその賭けに乗ります。
狩場で程若魚は罠を作って地道に獲物を獲ろうしますが、仇煙織は配下にたくさんの鳥を獲らせて数を稼いでいました。仇煙織は程若魚に平然と紫衣局の者にも獲らせればいいと言います。
そして仇煙織は程若魚に、背後の大きな組織を活用すれば自分の目的を果たせることを学ぶべきだと言いました。
そこへ斉焱が来て狩りは罠よりは弓を使うほうがよいと言って、程若魚の手を引いて獲物を探しに行きます。程若魚が弓を構えると、斉焱は程若魚の肩に手を回して弓の構えを教えました。
矢は見事に狐を仕留めます。斉焱は仇煙織に狩りは狐の数で勝負すべきだと言いました。
結果的に程若魚は狐の数なら仇煙織に勝ったと思います。そこへ仇煙織の配下が荷車でたくさんの狐を運んできたのです。程若魚は仇煙織から斉焱の前から消えることを要求されると思い込みますが……。
仇煙織が程若魚に要求したのはなぜか刺繍をすることでした。程若魚は仇煙織から学んだ”できないことは配下にやらせる”を実行し、紫衣局の者に刺繍を頼みます。
仇煙織の過去
斉焱は仇煙織に、程若魚が来るのを確認してから茶に逍遥外物丹を入れたり、賭けで勝ったのに程若魚を追い出さなかったりしたのはなぜかと尋ねました。
「まさか程若魚を教え導きたいとでも?」と問う斉焱に、仇煙織は「私が教え導きたいのは陛下です」と答えます。
仇煙織は自分の身の上を次のように語りました。
自分は以前楽署坊の芸妓だったので民の苦しみを見た。民が望むのは明君により国が栄え暮らしが楽になること。よって私も明君を補佐しこの国を繁栄させたい。
その頃、紫衣局では程兮が仇煙織について次のように報告を受けていました。
仇煙織は8年前に楽署坊で仇子梁の目に留まり、77の関門を突破して仇子梁の養女になった。しかし病持ちで武術はできない。
また8年前以前の記録がなく楽署坊に売られた理由もわからない。博識で賢いので平民の生まれではないはず。
程兮は仇煙織の過去の記録は故意に消されたのではないかと考えるのでした。
ある日、斉焱は祖母にあたる太皇太后の郭氏に会いに行きます。郭氏から宦官に政治の実権を握られている国の現状を批判されますが、斉焱は何も言い返せません。
その後、程若魚は仇煙織に要求された刺繍を渡しました。刺繍を見た仇煙織は「他人にやらせたわね」と言うのでした。
その日も斉焱は朝議に出ずに狩りに行きました。程若魚は斉焱に「仇煙織が朝議に出させないのですか?」と尋ねます。斉焱は程若魚に「射術を教える」と言って自分の馬に乗せた後で「朝議に出たくない」と言いました。
程若魚が理由を尋ねると、斉焱は「朝議に出ても何もできぬ 結局臣下たちを失望させるだけだ」と答えます。
そして斉焱は突然弓を構えて「狩りも同じ すぐ獲物を仕留めれば瞬く間に終わる 獲物が現れないなら狩人は辛抱強く待つしかない」と言って獲物を仕留めました。
斉焱が「もし己が獲物ならばどうする?」と尋ねると、程若魚は「時が来るまで身を隠し狩人が疲弊した頃一気に反撃する」と答えます。
その時、どこからか矢が飛んできて、程若魚は斉焱を連れて馬から飛び降り事なきをえました。仇煙織は守衛たちに刺客を捜すように命じます。
翌日、斉焱は現場で拾った矢じりを程若魚に見せます。それは毒矢ではなく深手を負わせるような形でもなかったことから程若魚は命を取る気はなかったと推測するのでした。
一方、仇煙織は配下の厳修から現場にいた守衛のうち疑わしい者を拷問にかけたが、毒を飲んでいたようで全員血を吐いて死んだと報告されるのでした。
程若魚は刺客騒ぎのために狩りに行けなくなった斉焱を西市にビャンビャン麺を食べに行こうと誘います。
感想
今回は程若魚に”できないことは配下にやらせる”ことを教えてくれた仇煙織の行動はますます謎ですね。
それにしても朝露の変も、程若魚が両親を亡くしたのも、仇煙織の記録途絶えているのも8年前。何がつながりがありそうで気になります。
3~11話
あらすじ
斉焱たちがビャンビャン麵で有名な蔡氏酒店で食事をしていると、刺客が襲ってきます。程若魚と仇煙織が応戦し、厳修が逃げた刺客を追いました。
程若魚は仇煙織にこれまでの2度の襲撃と関係があるのではないかと言いますが、仇煙織はこっちの台詞だと言うのでした。
紫衣局に戻った程若魚は程兮に斉焱を守れるように解毒薬がほしいと言います。程兮は程若魚に解毒薬を渡しますが、解毒には3日かかると言いました。程若魚から襲撃の話を聞いた程兮は仇煙織の奸計だと推測します。
各話ネタバレ
12話~20話
あらすじ
襲撃があった宿を程若魚が訪れると、寧和郡主は胸を刺されて昏睡状態になっていました。寧和郡主に付き添っていた弥紗郡主は程若魚に寧和郡主の傷口を見せず、事件のことは斉焱にしか話さないと言うのでした。
都に戻った程若魚は斉焱に、今は自分と仇煙織は手を結んでいるので刺客は仇子梁の仕業ではないはずだと言います。また程若魚は寧和郡主は苦労した顔をしていて鄭嫵の黒幕とは思えなかったと意見を述べ……。
各話ネタバレ
21~35話
あらすじ
朝議で斉焱が廬従の平定について協議すると家臣たちは皆出征を尻込みしました。そこで程若魚が自分が兵を率いると申し出ますが、仇子梁は一蹴。その時、李得昀が朝堂に現れて自分が盧従を平定すると言います。
それを聞いた仇子梁は李得昀に”2カ月で反乱を平定し、できなければ帰郷する”と約束させるのでした。
寧和郡主は斉宸の治療で意識を取り戻します。斉焱が見舞いに行くと寧和郡主は斉焱のために私兵を動かすと約束しました。見舞いの後、斉焱は斉宸に安全のために程若魚を連れ去ってほしいと頼むのでした。
各話ネタバレ
36話~最終話
あらすじ
程若魚は廬従へ送るために迎えに来た李則寧に仮面をつけて会い、顔の火傷の痕が醜いためと言ってごまかします。
一方、仇子梁を診た神医は今すぐ籠って修練しないと心脈が傷つくと進言。仇子梁は配下の反対を押し切って籠ることにしました。
また斉宸から指示を受けた袁都は程兮を吐蕃(チベット)に送ります。
斉焱は無縁墓地で見つかった顔の潰れた亡骸に仮面をつけ”程若魚”として棺に入れ安置していました。斉焱は棺に向って「別人なのは承知だ」と話しかけるのでした。